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オリジナル盤は1987 年に45 回転マキシ・シングルとして発表された。タイトル曲は、「太陽の皇子」同様にスケールの大きい汎アジア的なメロディ感が魅力的なナンバー。
北村昌士の泣きメロ・センスが突出している。歌詞には、オリジナル盤発表当時のフールズメイトの広告ページによると「古代朝鮮語とヤマトコトバの渾然一体」とある。そういえば当時の北村は、古代朝鮮語と日本語の関係を詳述した畑井弘という歴史家による『鍛冶王と天皇の伝承』を愛読していた。それはともかく、「HIKARI NO KUNI」での泣きメロ・センスが呼び合ったのか、オランダのアース・アンド・ファイヤーの70年のヒットシングル・チューンのカヴァー「SEASONS」でのヴォーカルのハマり具合は格別だろう。後のライヴでもよくプレイされていた。
「LIVING IN LABYRINTH」は変拍子とポリリズムがダイナミックに結ばれ、吉田色が全面に出た異形曲。
DISC2 に収録された3曲は90 年頃と思われる未発表ライヴ音源から。『un』の音源同様に同一ステージからの音源だが、パーソネルも録音年月・場所も不明で、北村のヴォーカル・ワークとバンドの全体的なプレイ・バランスのクオリティでボーナス・ディスクにされた。『ALIENATION』『un』そして今作での「BOYS OF BEDLAM」を聴き比べていただくとYBO2というバンドの変遷もかなり明瞭となるだろう。「空が堕ちる」は86 年に7インチEP として発表されたナンバー。メイン・リフの乾いたラウンジ・テイストが、YBO2にしては珍しくアメリカンな香りを放っているが、北村による日本語歌が乗っていくと、えもいわれぬ和風テイストに収斂していく。
DISC 1 と2 を通じて、北村昌士の歌心が素直に入ってくるような構成となった。
YBO2 / ワイビーオーツー
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