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これは快挙!!フリオ・グティエレスがキューバ時代に率いた伝説のセッション。PANARTオリジナルの2in1CD。紙ジャケット仕様で日本独自復刻
1956年、キューバはハバナの有名なパナルトのスタジオ(あのブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの録音で使われ、映画でも録音シーンで登場したあのスタジオ)に、名うてのミュージシャンたちが集まり、セッションを敢行。メンバーは、当時US.などからの観光やカジノで煌びやかな夜の世界を創り上げていたハバナのナイト・クラブやキャバレー、バーなどで引っ張りだこだったミュージシャンたちばかり。彼らは、夜の仕事の後に気心が知れた仲間が集まり、毎夜のようにセッションを繰り広げ、日頃の仕事の演奏では発揮できないアイデアを出し合い、日頃の憂さをはらしていたという。
そんなミュージシャンシップ溢れるセッションを、録音してしまおうとスタジオに集まった伝説のセッションがこの作品だ。
腕利きのミュージシャンを束ねるのは、当時キューバ音楽にモダーンな感覚を持ち込み、アップテンポな音楽からフィーリンに至るまで、アレンジを振るっていたピアニストでもあるフリオ・グティエーレス。さらに同じくピアノで参加した名手ペルーチンも数曲ででデレクションを担当。2人を中心に、アレグレ・オールスターズでも知られるホセ・チョンボ・シルヴァも参加したフル・ブラスに、フルート、ベースに各種パーカッション、曲によってコーラスや簡単なヴォーカルも挿入され、予定調和無しのスタイルで演奏が繰り広げられている。そして、フィーリンの2大巨匠の1人ホセ・アントニオ・メンデスが、エレキ・ギターで参加している。これは フィーリン一派とアフロ・キューバン系のミュージシャンとの関係も垣間見られ興味深い。
どの曲も簡単なリズムやテーマとなるメロディを決め、そこからどんどん展開していくという、スリリングなもの。ポリリズムのグルーヴ感が最高に気持ちいいが、キューバ特有な優雅さや余裕も随所に見せ、女性を中心としたコーラスが入る曲などもあり、自由な雰囲気にみなぎっている。また、曲によってはほぼパーカッション・アンサンブルだけのものなどもあり、アフロ・キューバン的な高揚感も満点。
1940年代にUS.のジャズのミュージシャンたちが、同じように仕事の後のセッション=アフター・アワーズ・セッションの中からビバップを誕生させたように、キューバでのこのようなジャム・セッションから、マンボが誕生したと言われている。また、このアルバムの成功により、当時多くの名デスカルガ(ラテン、特にアフロ・キューバンを中心にしたジャム・セッション)・アルバムが発売され、その後現代に至るまで、デスカルガ・スタイルのアルバム制作やコンサートは地域を越えてラテン・アメリカ文化圏全域で今でも盛ん。サルサの誕生も、頻繁なデスカルガ・セッションの末に音楽的なベースが形作られていった。
まさに、“ルーツ・オブ・デスカルガ”&“ルーツ・オブ・マンボ”な名盤『Cuban Jam Session』の第1集と第2集の全曲をパッケージした決定版。アナログ音質の良さを生かしたマスタリングを施し、特製紙ジャケットにパッケージ。
(インフォメーション)
【Musicians】
Piano : Julio Gutierrez, Pedro (Peruchin) Justiz
Trompeta : Alejandro (El Negro) Vivar
Alto Sax : Edilberto Scrich
Baritono : Osvaldo (Mosquifin) Urrutia
Tenor : Emilio Pealver, Jose (Chombo) Silva
Flauta : Juan Pablo Miranda
Bajo : Salvador Vivar
Timbales : Jesus (Chuchu) Ezquijarrosa
Bongo : Oscar Valdes
Tumadora : Marcelino Valdes
Drums : Walfredo de los Reyes Jr.
Guitarra : Jose Antonio Mendez
【TRACK LIST】
1-7 : CUBAN JAM SESSION Vol.1
8-11 : CUBAN JAM SESSION Vol.2
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CUBAN JAM SESSION / キューバン・ジャム・セッション