60年代「I LOVE YOU」(ABC原盤)、70年代「A NIGHT TO REMEMBER」(SALSOUL原盤)2枚のアルバムで甘茶ソウル=スウィート・ソウル・ファンの記憶に強く残るフィリーのファルセット・シンガー、EDDIE HOLMANの最新作は、愛と平和を高らかに歌い上げるゴスペル作品。
AL GREEN、OTIS CLAY、DON BRYANT等60~70年代に活躍した多くのソウル・シンガー同様、EDDIE HOLMANもREVEREND(牧師)の称号を取得し、信仰の道を突き進んでいる様ですが、このゴスペルという文化、音楽... 性愛、男女のもつれ、欲望といった人間の醜悪で弱々しい部分が重要なテーマとなるソウル、R&B表現に慣れた耳、曖昧喪子とした戒律の中ぬくぬくと生活している身には、なんともよそよそしく居心地の悪い雰囲気に感じる事があるのも事実。同じ根っ子から派生した音楽ながらゴスペル・ファンとソウル・ファンが必ずしも同様ではないというのも頷けてしまうのだがそこは心配ご無用。
丁寧、シンプルに組み立てられたリズム・トラックに生ピアノ、キーボード、ギター等最小限のアコースティック楽器、芳醇で艶々しいファルセットを最大限に生かすスロウ中心の楽曲郡は80~90年代の良質ソウル/R&Bサウンド、途中「ある愛の詩」のベタなテーマを挟み込む遊び心を見せつつ、60年代の代表曲"Hey There Lonely Girl"を彷彿させるスウィート・サッド・チューンも飛び出し、刹那に生きるソウル・ファンにも歓迎される作品となっております。もちろん英語に堪能な方、ゴスペルに深い理解を示す方は是非エディの深遠なメッセージに触れるのが本筋、いやいや細かなカテゴライズなどこの場合不要、ヴォーカル音楽という広い括りで純粋に優れたアルバムなのであります。
1. Eternal Love
2. Love Story (The Love God Has For You And Me)
3. I'm A Witness
4. God Is
5. Before We Fly Away
6. How Great Thou Art
7. Old Rugged Cross
8. Lord Make Haste To Help Me
9. United
10. Thank You For Saving Me