心の中は夢や希望に満ちてはいたが、実際、逃れられない現実の世界、部屋には売れ残って行き先のないレコードが山積みになっていて、自転車操業からの借金が目一杯膨らんでいて、焦りを募らせながら、職無し文無しな上に空腹で、世紀末人生の崖っぷちぎりぎりの状態で、THA BLUE HERBは東京にやってきた。もう他に行く場所がないかのごとく。
その日、その場にいたオーディエンスは決して多くはなかったけれど、その夜は特別な夜となった。それを証拠にその日を境に、THA BLUE HERBを取り巻く状況は確実に変わっていった。その場にいた人々が、友人や同業者、読者にそこで起こった事を伝えてくれて、それがどんどん大きなうねりとなって日本中に伝わっていった。
その日、10年前のTHA BLUE HERBの、まだまだ若く、無骨で荒削りな、器ギリギリ一杯まで溜まりまくった怒りとやるせなさ、欲望や焦り、鬱憤、その全てぶちまけたLIVEだ。今のTHA BLUE HERBそのもの、そしてTHA BLUE HERBのLIVE、オーディエンスとの関係の原点はこの夜の65分にある。
1. RAGING BULL
2. 北風[WIND FOR WIN]
3. SHOCK-SHINEの乱
4. COAST 2 COAST
5. STOICIZM
6. ¥
7. ONCE UPON A LAIF IN SAPPORO
8. 知恵の輪 / ペンと知恵の輪
9. BOSSIZM
10. 孤憤
11. コンクリートリバー
12. AME NI MO MAKEZ