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■ロックでサイケデリックでエクスペリメンタルなグルーヴ!!キューバの国民的バンド、ロス・バン・バンの初期実験的トラックばかり20曲をコンパイル。
1969年、ベーシストのフアン・フォルメルによって結成されたロス・バン・バン。数々のヒット曲によりキューバの老若男女に愛され続けた、まさに“国民的バンド”と呼ぶにふさわしいグループだ。日本にも、1970年の大坂万博でのステージ、1990年、そして2000年代になってから3度と計5度の来日を果たしている、ラテン~ワールド・ファンにはお馴染みのグループ。その親しみやすいメロディとソンゴというリズムで1980年代前半からヒットを連発し、一大ロス・バン・バン・ブームを巻き起こし、現在まで不動の人気を誇っている。しかし、デビューから1980年代初頭までの録音はヒット曲もいくつか飛ばしているが、意外と話題になることが無く知られていなかった。本作は、そんな時代の、特にグルーヴィー/ファンキー・チューン、そして実験精神の溢れた曲ばかりを20曲集めたコンパイル・アルバム。
ファースト・アルバムを発表した直後の1970年に、ドラマーがキューバ最強のパーカッショニストの一人チャンギート(本名ホセ・ルイス・キンターナ)に交代したことにより、フアン・フォルメルの当時世界中で流行していたロックやポップスから影響を受けた曲作りとキューバのリズム感、グルーヴ感が合体。ロックでサイケでモンドなのにめちゃくちゃタイトなグルーヴを持った新しいキューバ音楽が誕生した。本アルバムに収録されたのは、まさにその誕生と共に録音された20曲。
チャンギートが、グループのデビュー当時から打ち出していたソンゴというリズムをより革新的なリズムにアップデートしたことにより、このリズムは、当時ジャズの新しい表現方法として人気が出たフュージョンのスティーヴ・ガッツなどに大きな影響を与え、ソンゴのドラムパターンが叩けるのが、フュージョン・ドラマーの常識とまで言われるようになっていく。そんな革新的なリズムを核に、当時の若きロス・バン・バンのメンバーたちが行っていた様々な音楽的実験は今聞いても素晴らしく新鮮で、驚きが一杯つまっている。
(インフォメーションより)
LOS VAN VAN / ロス・バン・バン