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先行12インチ"JUST DO YOU"でも期待値上がりまくりの LORD ECHOの3rdアルバム『HARMONIES』が遂にリリース決定!
冒頭を飾るラヴァーズ・レゲエ風味の「Woah! There's No Limit」は、弾むようなドラムにミニマルで歯切れの良い鍵盤系のサウンドが絡むロード・エコーらしい楽曲だ。続いてインタールード的な役割の「Life On Earth」は、Mara TKによる甘いボーカルで序盤は緩めにスタートする。このスローなイントロダクションはロード・エコーのアルバムに共通する手法とも言える。続いて3 曲目の「The Sweetest Meditation」はバウンシーなベース・ラインとパーカッションのサウンドが絡むダンス・ナンバー。フルートやホーン・セクションを絡めつつも、主張し過ぎないミニマルなバランスはロード・エコー流ディスコの定石だ。4 曲目「C90 Eternal」はグッとテンポを早めたファンキー・チューン。フェラ・クティを彷彿とさせる勢いのあるホーンのメロディと絡む、ヴィンテージなリズム・マシンとシンセサイザーが、1980 年代のアフリカのエレクトロ・ダンス・ミュージックを想起させる。5曲目「Low To The Street」は、Lisa Tomlinsの歌をしっとりと聴かせるレゲエ・ナンバー。ダンス・ビートからスッとテンポ・ダウンするさまは、まるでレゲエダンスのチーク・タイムのよう。この曲はDuane Te Whetu というベーシストをフィーチャーしていて、後ろに引きずるようなレゲエ・ベース独特のフィールを加味している。6 曲目「In Your Life」もグルーヴィなベース・ラインを骨格にしたソウルフルな楽曲。インディR&B やチル・ウェイブともリンクするようなドリーミーなリバーブ感が、次の曲への橋渡し的な役割を果たす。7 曲目は先行シングルとしてカットされた「Just Do You」のアルバム・バージョン。フェイザーを効かせたファンキーなギターと、パーカッシブなベースのベースが、はずむようなディスコ・グルーヴを生み出す、ダンサブルなナンバーだ。前作まではわりとペタっとした感じの打ち込みのベースが多かったが、今作ではベース・パートの躍動感がアップしているのもポイントと言える。8曲目の「Makossa No.3」は2016 年リリースの来日記念盤に収録された「Makossa No.2」のバージョン違い。マヌ・ディバンゴの「Soul Makossa」を彷彿とさせる、エレクトロなアフロ・ファンクを展開する。Toby Laing によるトランペットのソロを大々的にフィーチャーしており、アフロ・ビートやハイライフといったアフリカン・ミュージック好きなファブラウスの個性が滲み出たトラックだ。9 曲目の「Note From Home」では再びテンポを落とし、重厚なホーン・セクションが印象的なルーツ・レゲエ・ナンバーを聴かせる。マイナー調のコードに加えてギターとベースがユニゾンする(※同じフレーズを演奏すること) パターンは、彼が在籍したバンド、ザ・ブラック・シーズにも見られるアレンジであり、レゲエのバンド・アンサンブルの定番のひとつでもある。こういった場合、演歌調の男臭いボーカルを乗せて渋みを出していくということもあるが、この曲ではToby Laing がファルセット・ボーカルが、渋め路線に行き過ぎない絶妙なバランス感を生み出している。そしてラストを飾る「I Love Music」はロード・エコーのアルバムにとってお馴染みのカバーで、オー・ジェイズの楽曲を取り上げている。フィリー・ソウルのコーラス・グループが1975 年にリリースしたこの曲は、レオン& ハフによるプロデュースで、フィリー・ソウルらしい流麗なストリングスと、軽快な4つ打ちのビートが織り成すディスコ・クラシック。ここではハモンド・オルガンが印象的なモンド・レゲエのナンバーに仕上げている。LisaTomlins のソウルフルな歌とオルガン、ホーン・セクションが延々と掛け合っていくアレンジが心地良く、もう少し音に浸っていたいところで、フェードアウトしていくのがまた心憎い。シンプルなアートワークといい、全10 曲でおよそ50分弱というボリューム感といい、『Harmonies』は過去のアルバムに共通する“変わらないロード・エコーらしさ” がつまった作品と言えるだろう。
LORD ECHO / ロード・エコー