彼が自身のウェブサイトにてフリーで公開していたレゲエMIXがあまりに良かったため、「アレ以上のものを作ろうZE!」と呼び掛けた結果、ありそうでなかったレゲエの聴き方を提示してくれました。HIPHOP DJからレゲエへのアプローチとしてありがちな「レゲエ・レアグルーヴ」とか「ネタとしてのレゲエ/レゲエ・ブレイクビーツ」というとらえ方とは違うんです。NYアンダーグラウンドDUB=SUB DUB?AFRICAN HEAD CHARGEで幕を開けてからの序盤、70年代のジャマイカンが、当時のアメリカの公民権運動や黒人解放ムーブメントに触発されたファンク・レゲエ(WARの「Slippin’ Into Darkness」カバーなど)と、サイケデリックな雰囲気が充満していた同時期のソウル・ミュージックを何の違和感もなくMIXしていくあたり、聴きどころです! こういう解釈のレゲエMIX、意外となかったんじゃないでしょうか?特にGwen Mccrae/90% of Me Is Youから、同ネタを使いつつ、ダンスホール・クラシックのSister Nancy/Bam Bamを混ぜ合わせたMain Source/Just Hangin’ Outへのクイックな流れ、お見事!こうしてMIXされると、ソウルもレゲエに聴こえてくるから不思議です。また、ニューオリンズのセカンドライン・ファンクLee Dorseyなんかをレゲエとして入れてくるあたりにも膝をうちますねぇ。レゲエ・ネタうんぬんじゃなく「レゲエMIX」を作る、ってまさにこのシリーズでしか出来ないこと!当シリーズでも、今までこういう雰囲気の作品は少なかったし、時代に左右されない末長く聴けるグレイトMIXが誕生したことに喜びを感じます。