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故クラレンス・クレモンズの甥であり、彼の後を継ぎ現在ブルース・スプリングスティーンのEストリート・バンドのサックス・プレイヤーとして活躍中のジェイク・クレモンズがSSWとしての1stフル・アルバムをリリース。
実はサックス・プレイヤーだけでなく、ギターを弾くシンガーソングライターという面も持っている彼が、2013年発表のEP『EMBRACING LIGHT』に続くフル・アルバムをリリースする。本作『FEAR & LOVE』は、オンタリオ州ベルヴィルのA Room With No VU - Empire Studios、ニューヨーク・シティにあるスティーヴ・ヴァン・ザントのレネゲイド・スタジオ、ナッシュヴィルのシック・アイランド・スタジオでレコーディングされ、ナッシュヴィルのハウス・オブ・ブルース・スタジオ“D”でミックスされた。プロデュースを手掛けたのは、ジェイク自身とライアン・スワインハート(Last Bison)。そしてエンジニアとしてプリンス等を手掛けたL・ステュ・ヤングと、ダーレン・ラヴ、ブルース・スプリングスティーン等と仕事をした経験を持つジェフ・サンノフが名を連ねている。
ジェイクがローリング・ストーン誌のインタビューに語ったところによると、この最新作は彼自身がここ数年抱えていたパーソナルな葛藤を描いたコンセプト・アルバムだという。彼曰く、アルバムはA面とB面に分かれており、片面では失恋やそれに伴う苦悩を、そして続くもう一つの面では何も恐れずに愛することの自由についてを歌っているとのこと。つまり、恋を失ったことによって悲しみやトラウマを抱き、そしてそこから立ち直り、恐れを乗り越えていくまでの過程が、アルバムを通して表現されているのだ。また彼は、このアルバムは自身にとって、一つの旅であるとも語っている。「こうしたアルバムを作る人は今ではほとんどいなくなってしまったけど、自分にとってストーリーを語り、自分なりに人生と向き合っていく為に、このアルバムを作ることが重要だったんだ」本作について、そう彼は語っている。
アルバムが制作されたのは、実は昨年の7月のこと。レコーディングを終え、今年の1月のリリースを目指しミックス等を行っていたところ、全米の人気番組「サタデイ・ナイト・ライヴ」にブルール・スプリングスティーンとEストリート・バンドの出演が決まり、それを切っ掛けとしてThe River Tour 2016が実現する。その為アルバムの発売はどんどん先送りとなった。しかし結果的には、ブルース・スプリングスティーンのツアーが1年にも及び、大きな話題となったことによって、彼自身にも、そして彼が温めてきたソロ・アルバムにも注目が集まるようになった。ちなみに彼は、大多数のブルース・スプリングスティーン・ファンからただのサックス・プレイヤーとして認識され、実はギターを演奏するシンガーソングライターだとは殆ど知られていないことについて、特に葛藤を感じていないという。Eストリート・バンドで演奏する時は、40年の歴史の延長線上にいる存在としてバンドのエッセンスや精神を伝えていくことを考え、自分のショウでは実際に見に来ている人たちが想像もしていなかったものを与えたいと思っているという。
偉大な歴史の継承者との一面と、自身の経験を通して普遍的なテーマを雄弁に歌うシンガーソングライターとしての面を併せ持つジェイク・クレモンズ。奥深く味わい深い彼の歌声がゆっくりと静かに心に響く。
JAKE CLEMONS / ジェイク・クレモンズ