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その日のグレン・ミラー・カフェは超満員だった。8時過ぎに店に入ったボクのメガネが熱気で曇った。どこに陣取ろうかと思案すること、5分。訝しげに見守る年輩のジャズファンが「おい見ろよ、日本人が突っ立っているよ」と隣の女性に耳打ちをしたのをきっかけに店の奥へと突入した。カウンターでビールを買って一息つく。しばらく黙ってライブを見ていたが、隣でやはり立ち見している若者に話しかけてみた。ベーシストであるらしい。色々話をしているうちに、やはりそのグループの中で話をしていたメガネの男がZETTERBERG本人であることがわかった。70年代風を意識したファッションが目を引く奴だ。インテリかとおもいきやなかなか気さくで面白い人物だった。少し小難しい人物と考えていたボクの考えが違っていることに気がつき多いに反省。帰国後、彼のリーダー作品を聴き直してみたのだが、これが素晴らしいではないか。先日のメグの試聴会でも3名の方から「衝撃的なジャズであった、知らなかった、凄い」との評価を得たのだった。その彼の新作がコレという訳。このメンバーからも察することができるが、重厚なサウンドには腰抜かしてしまうのだ。彼の美学が詰まった作品だと思う。
山本隆
TORBJORN ZETTERBERG / トルビョルン・ゼッターバーグ