鮮やかなブルーのジャケットが印象的な、エストニアのピアニスト、トヌー・ナイソーの新作が到着いたしました。発売前からスイング・ジャーナル誌「輸入盤ワールド」や「寺島靖国の赤道直下」で話題となっていた本作。兎にも角にもその理由はM1「FRANK MILLS」にあるでしょう。これを聴いてキース・ジャレットの「MY BACK PAGE」のカヴァーを思い出さないジャズ・ファンはいないはず。牧歌的でチャーミングな曲想の中に、トヌー・ナイソーの飾り気のないシンプルなメロディセンスが映える名演。もちろんその他のナンバーもスタンダードやジャズメンの名曲、本人のオリジナルをバランスよく織り交ぜながら、シンプルでスッと耳に入ってくる、それでいて飽きのこない清涼感を感じさせるピアノを聴かせてくれます。トヌー・ナイソーらしい魅力を感じさせる作品です。
