2,519円(税込)
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2009年2月度スタッフ推薦盤!!
久しぶりにボーカルを聴いて心の底から感動しました。アーネスティン・アンダーソンの最新録音には、ちょっと聴いた瞬間から引き込まれ、一気に惚れ込みました。圧倒的に濃い声の密度が、力強いスイング感が、微妙に移り変わるニュアンスの豊かさが、そして全編に流れる暖かな空気が、すべてが素晴らしすぎます。情感をこめて歌うバラードの語尾や、ソウルフルに歌い上げるところでは思わず鳥肌が…何度聴き返しても同じところで必ずゾワっと来てしまいます。かつての録音…デビュー作"Hot Cargo"のみずみずしさ、コンコード時代の弾むような力強い歌声も大好きですが、年を経てより一層深みを増した彼女の歌声はまた比べられない魅力があります。今回バックも豪華です。まずは故エッタジョーンズの夫にして最高の競演者であったヒューストン・パーソンの太くソウルフルで力強いサックス。アンダーソンの歌声に優しく寄り添うような演奏が素晴らしいです。ピアノは当店でも"TRIO TALK"がヒットした若手ラファイエット・ハリスJR、ドラムはウィリー・ジョーンズⅢと新旧の名手が脇を固めます。レオン・ラッセルのタイトル曲も情感豊かな歌がじわっと染みてきますが、個人的に最も好きなのは、ラストの"For All We Know"。ここでは最初からメロディを少し崩し、やや明るめにゆったりと歌っています。おだやかで柔らかい歌声の隙間ににじむあたたかな心。優しく光が差すような心に響く歌です。8曲45分という時間も集中して聴き通すにはちょうどよく、これから先ずっと聴き続けていけそうな宝物のような一枚です。
Ernestine Anderson(vo),Houston person(ts), Lafayette Harris Jr(p),Chip Jackson(b),Willie Jones III(ds) Recorded at Bennett Studios,Englewood,NJ on April 9,2008
新宿ジャズ館 中森
ERNESTINE ANDERSON / アーネスティン・アンダーソン