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“神戸・プロダクション・デシネ、2010年の最大のディスカヴァリーにして最高の傑作”
鳥肌モノのシルキー&スウィートヴォイス、華麗で雰囲気抜群のオーケストラに支えられた優雅で美しいサウンド、キューバの香り漂う穏やかな空気感。カリフォルニア在住の男性SSW、マテオ・ストーンマンが吹き込んだ『マテオ』は、全編スペイン語で歌われるキューバン・ジャズ・ヴォーカル?ボレロの大傑作。一聴で肌に伝わる、魔法のような滑らかさに触れてみて下さい。これはホントに最大の自信を持って素晴らしい作品だと言い切れる、歴史に残る名作です。
L.A.をベースに活動を続ける男性SSW、MATEO STONEMANが2007年にキューバに赴いて吹き込んだ大傑作が本作『マテオ』。透き通るようなスウィートヴォイスの美しさ、そしてブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのメンバー達のバッキングを受けて描いた、優雅で穏やかなサウンドが本当に素晴らしい。派手さとは全く無縁ながら、いつまでも聴き続けていたくなるようなキューバン・ジャズ・ヴォーカルの逸品です。
オープニング曲「SABOR A MI」が鳴り響いた瞬間、そのクオリティを体感できる事でしょう。優雅で上品なオーケストラ、ピアノの響きも美しく、この時点で絶句してしまいます。他の楽曲も一様にクオリティが高く、繊細で柔らかな歌声と、奥行きとスケール感を十二分に感じさせてくれる名曲のオンパレード。泣けるメロディがとにかく美しい「CUANDO VUELVO TU LADO」、「LLAMAME」、「ESTA TARDE VI LLOVER」などその象徴ですが、他にも、弾むリズムが楽しい「ACERCATE MAS」、「MENOS DE DOS DOLORES」、「RINCONCITO MI ALMA」などの程よいアップテンポのナンバーで楽しませてくれる点も特筆点です。最初から最後までを一つの作品として、心から楽しませてくれる非の打ち所が無い1枚です。
本作はマテオ氏の自主制作によるCDで、その輸入盤を入手するのは非常に困難でしたが、遂に紙ジャケ仕様で国内盤として登場します。豪華なブックレットも付属で、情緒溢れるキューバのストリートが収められた風景写真など、ダウンロードでは決して得られない空気感がヒシと伝わるパッケージングにも注目して下さい。ここ日本では全く持って無名のアーティストですが、実は本国ではそのユニークな音楽性と経歴(現地の有力紙L.A.TIMESを筆頭に、既に幾つものTV番組にも出演しており、彼の半生を描いたサクセスストーリーは映画化も企画されています。)のおかげで既に良く知られている人物なのです。
大袈裟で恐縮ですが、、聴いた瞬間“鳥肌モノ”、そんなスゴい作品に久々に出会いました。決して流行り廃りに影響を受けない普遍の音楽です。是非とも、この素晴らしい作品を日本中に広めてあげて下さい。何卒宜しくお願いします。(プロダクション・デシネ/丸山雅生)
MATEO STONEMAN / マテオ・ストーンマン