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2007/09/21
寺島靖国の赤道直下 2007.SEP


(1)「セントルイス・ブルース」「君去りし後」「ビル・ベイリー」。こういう古いニューオリンズの曲をモダン・ジャズのピアノ・トリオで聴かせる。ここに絶大な主張があり、その主張の強さが演奏の強さにつながっている。よし、この命題でゆこうという3人の意思の結束力が聴きどころだ。「インディアナ」など現代の新しい衣服をまとっておりまるで新曲のようで改めて惚れ直した。「セントルイス・ブルース」はいつ、誰の演奏でもジンとくるがこの演奏は骨格形成がシンプルなだけにかえって大きく気持ちをかき乱された。これはもう断じてオレの「セントルイス・ブルース」だ。オハイオ州にあるマイナー・レーベル。以前も別なベースとドラムでトリオ作品を発表している。今回がベスト。まさにオールド・ボトル・ニュー・ワインを地でいった入り易く深い一作。これをさらに聴き易くしたのが(2)のグレゴリー・ファイン・トリオ。聴き流しで楽しいがいつの間にか嬉しく耳を奪われている。ひけらかしゼロのロシア・トラッド・トリオ。ビギナーに最適ながらこれだけ純粋にあっけらかんとしているとかえってマニア向けかも。時々思い出して無性に聴きたくなるに違いない1枚。代って異色盤の登場(3)。ジャズではないがジャズの気持で聴けばジャズになる。オランダのスカというんだろうか。人なつっこいリズムで私にはいささかの違和感もなかった。まして曲が「セント・ジェイムス病院」ときてこれをザラリとした砂気を帯びたトロンボーンで切なげに演られた日にはもうたまらない。もう一曲の「風のささやき」もスカというもののジャズ。このところ好調CDの続いている澤野。パチンスキー盤。2曲目の「Exercice Pour Florence」が私向きの好旋律。ピアノ・タッチは静かに情熱的。おっとしまった。忘れていた。3本指ジャケットのKurt Ribak Trio。律動、旋律ともに最高。買うべし。

(1)MIKE PETRONE / BLUE (GOBLIN BEE RECORDS / GB6666 / \2,405-税込)
(2)GREGORY FINE / THE HITS OF JAZZ (GREGORY FINE / HITSOFJAZZ / \2,405-税込)
(3)KINGSTON KITCHEN / TODAY'S SPECIAL (SW / SIW178 / \2,415-税込)
(4)GEORGES PACZYNSKI / LEVIN' SONG (ATELIER SAWANO / AS068 / \2,500-税込)
(5)KURT RIBAK / TRIO (RODIA RECORDS / 1917 / \2,090-税込)

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