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「愛は地球を救う」「生命潮流」に続く、大野雄二初CD化第3弾は、かねてより待ち望まれていた、「フル・コース」。“日本のアジムス”とも呼ぶべき、80年代の香り強いクールなフュージョンサウンドは今だからこそ聴かれるべきもの。大野雄二のディスコグラフィーの中でも他に類を見ない、バンドによる本格的なフュージョン作品。全曲大野雄二自身の作・編曲による8曲は、まさに当時の大野サウンドの“フル・コース”といった内容。
大野雄二を中心としたフュージョン・テイストのバンド、ユー&エクスプロージョン・バンド名義での本作は編成的にはきわめて小さく、サックスやストリングス、ブラスはなく、5人のメンバーのみで演奏されている。そういった意味では、非常にバンドとしてのサウンド構築に重きを置いている傾向が強いアルバムである。深夜ラジオ音楽番組のテーマ曲にもなったM-1、アジムスを髣髴とさせるM-4、レゲエ・タッチのM-7など、その洗練されたサウンドは80年代初頭の日本のお洒落志向の文化の空気の中であるからこそ生まれた、といってもいい傑作。
大野雄二&ユー・アンド・エクスプロージョン・バンド