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66~'67年頃にグレン・キャンベルやMONKEESに曲を提供することにより財をなし、世界中へと放浪の旅を経て神秘主義に傾倒し『サティヤ・サイ・マイトレヤ・カリ』と名乗り出した彼の男こそ、その圧倒的なレアリティーと共にウェストコースト・サイケデリア・シーンの頂で燦然と輝き続ける2枚の傑作を生んだヒッピー・アシッド・フォーク・ロッカー、クレイグ・スミス。その神秘的な存在も相成り近年までベールに包まれていたアーティストであったが、その1STと2NDがコンパイルされリイシュー。
録音時期は60年代半ばから70年代初頭と混在しているが、サウンドはスピリチュアルなアシッド・フォークとPENNY ARKADE時代の曲を援用したバンドによるポップ・サイケの二つに大別される。しかし、その相反する要素が混在しているからこそ、ソングライティング能力の秀抜さを示すと共に、比類なき名作として多くのファンを獲得している。また、グレン・キャンベルやBEACH BOYSのマイク・ラヴの参加を始め、ザッパにまで及ぶ幅広い交友関係が語る謎は、現在でもなおカリフォルニア・シーンの第一級研究対象で有り続ける。
MAITREYA KALI / マイトレヤ・カリ