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ジャック・ハーディー主宰のソングライターズ・サークル出身のSSW&ギタリスト、フランク・クリスチャンのファースト・アルバム。(オリジナル発売:1982年)
1952年ニュージャージー州(ニューアーク)生まれのシンガー・ソングライター・ギタリスト。ニューヨーク大学卒業後、ジャック・ハーディーが主宰するグリニッチ・ヴィレッジ周辺のミュージシャンのためのソングライターズ・サークル<ソングライター・エクスチェンジ>の初期メンバーとなる。ファースト『サムバディーズ・ガット・トゥ・ドゥ・イット』すなわち本盤がリリースされたのは82年。レーベルはハーディーが主宰する<グレイト・ディヴァイン>からで、同時リリースのハーディーの2枚、『ランドマーク』(通算4枚目)と『ホワイト・シューズ』(通算5枚目)にもクリスチャンはギターで参加している。収録された11曲はすべて彼のオリジナル。クリスチャン(ギター、ヴォーカル)以下、ジェフ・バーマン(ドラムス、ヴァイヴ、ウォッシュボード)、ジェフ・ハーディー(アコースティック・ベース)、ビル・ファーンズ(ハーモニカ)で、ジェフ・ハーディはジャック・ハーディの実弟。60年代ヴィレッジ・フォークの伝統を継承しながら(その意味ではジャック・ハーディーの音楽とも重なる部分もある)、それだけにとどまらず、自由かつまったく新しい感覚でジャズという伝統的な音楽に向き合っている。このうえなく素朴でシンプルだが、卓越したギター・センスと若々しく洗練されたヴォーカルで、フォークとジャズをカジュアルな気分でクロスオーヴァーさせながら、[4]や[7]などでは、初期のトム・ウェイツからビートニク色を取りのぞいて、80年代にギタリストとして送り出したかのような雰囲気も醸し出す。スザンヌ・ヴェガやナンシー・グリフィスなど、ギタリストとしての客演も多数。
原盤:BIG PINK
FRANK CHRISTIAN / フランク・クリスチャン