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イジー・ゴルドン : プレ・ボサノヴァ期に活躍した偉人ドローレス・ドゥランの姪にあたる気鋭♀シンガーのサード・アルバム。カルリーニョス・ブラウン、パウリーニョ・ダ・ヴィオラ、ミルトン・ナシメント他をカバーしたスタイリッシュなブラック・ルーツMPB。
イジー・ゴルドン。パウラ・リマのようなアフロ・ヘアが特徴的だが、実は、ボサノヴァ初期に活躍した女流音楽家ドローレス・ドゥランの姪にあたり、ミュージシャン一家にて生まれ育ったサラブレッドである。若くしてバールで歌い始め、2005年には叔母であるドローレス・トリビュート・アルバムにてデビュー。サンパウロを拠点とする都会派らしい視点で綴られた現代的なボサノヴァが好評を博し、一躍注目を集めた。2010年には、セカンド「O QUE EU TENHO PRA DIZER」をリリース。ブラジル新世代MPBの多様性を集約した作品として、こちらも注目された。そんな彼女の1年ぶりとなるのサード・アルバムが、女性アーティストの好リリースを担う気鋭レーベル、ジョイア・モデルナから登場する。
3枚目にして、ついにシンガーとしての本領を収録したこの1枚。印象的なアート・ワークさながらのコンテンツは、これまでのタイトルとくらべてグッと大人の女性へと変貌したサウンドを誇る。汎ラテン・アメリカ的な要素で多彩なアレンジを施した過去作とはうって変わり、ジャズ/アコースティック系アンサンブルと共に、内なる情感を綴っていくイジー。全神経を歌うことに注ぎ込み表された、強く、そして洒脱な音は、彼女の持って生まれた魅力を増幅させてくれるかのようである。
また、取り上げたレパートリーの素晴しさは特筆。往年のアフロ・ルーツ系カルト歌手ジェオヴァナ(#1)、女流サンビスタの草分けでもあるドナ・イヴォンニ・ララ(#6)、そしてレシ・ブランダン(#5)、さらにはチン・マイア(#7)、カッシアーノ(#8)、パウリーニョ・ダ・ヴィオラ(#9)、アゴスチーニョ・ドス・サントス(#10)といった、サンバからソウルに至るまでの70年代MPBシーンで名を上げた黒人系ミュージシャンの楽曲を中心に取り上げたその意図から、イジー自身のブラック・ルーツ・シンガーとしての確かなポリシーが感じ取れる。しかもそのすべてがアーティスティックなヴォーカル・トラックとして表出されているのだ。そして、やはり黒の起源を持つミナスの巨人ミルトン・ナシメント、さらには現代アフロ・ブラジルの革命児カルリーニョス・ブラウンのカバーが続く#3,4も忘れてはならないハイライト。
この1枚がターニング・ポイントとなり、さらなる飛躍が期待される。
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IZZY GORDON / イジー・ゴルドン