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ブラジル・インストのレベルの高さを証明する気鋭ジャズ・ユニット「トリオ・ターハゾン」。メンバーは、エンヒーキ・ターハゾン(Henrique Tarrason:ギター)を中心に、ハファエル・ゴンサルヴェス(Raphael Gonçalves :ドラム)、ダニエル・コエーリョ(Daniel Coelho : ベース)の三人。2006年にサンパウロの音楽大学での出会いがきっかけで結成された、まだキャリアの浅いのトリオ。しかし、その洗練された音楽は、驚くほどに確固たる世界観を持ち、既に風格すら纏っている。そんな彼らの個性が際立ったフル・オリジナル・レパートリーでのニュー・アルバムが本作。
リリカルな冒頭曲"PEDRA REDONDA"を聴けば、このトリオの凄さをまず実感。エンヒーキのクラシカルなギターが、心の機微を丁寧に描いていくかのような繊細な風景は、アルゼンチンのフォルクローレ・ジャズの系譜にも連なりうる。更にはブラジル・インスト界きってのフルート奏者、レア・フレイリが参加したM2"ODOYA"へ。美しいフルートとシンクロするベーシスト、ダニエルの縦横無尽なベース・ソロも聴き所。そして何より本作最大のハイライト・トラックといえるのがゲスト・ヴォーカルを挿入した二曲だ。ブラジル新世代のオーガニック・シンガーとして近年ますます脚光を浴びるセウマールがその澄み渡るような歌声を披露するM6"SAI PRA LA"では、サンバをベースにしたグルーヴィーなアンサンブルで彩りを与える。パーカッションを加えたブラジリアン・ジャズならではのスピード感溢れるアレンジには理屈抜きに気持ちが高揚する。そして今をときめくタチアーナ・パーハをフィーチュアしたM3"CONSELHO"。タチアーナの存在感溢れるヴォイシングを支えるべくグルーヴが保たれ、単純なバッキングに陥らないアイデンティティーを感じさせる各人の創造性豊かなサウンド・メイク。これは感動に包まれること必至のトラックである。
アンドレ・メーマリ、アミルトン・ヂ・オランダといったトップ・レベルを筆頭に、実力派ミュージシャンを多数抱えるブラジル音楽シーンから、またもや記憶にとどめておくべきミュージシャン登場の瞬間。ブラジル・インストの熱心なファンのみならず、ジャズはもとより、今、面白い音楽を求める好奇心旺盛なリスナーにもレコメンド。
■ブラジル・インストゥルメンタル・ミュージック・ディスクガイド掲載品■
カンピーナス州立大学でギター奏法を学び、卒業後は同校で講師を務めるHenrique Tarrason が、クラスメイトのベース奏者Daniel Coelho とドラムの Raphael Gonçalvesに声を掛け2006年に結成したTrio Tarrason。クラッシック、ジャズ、そしてブラジル音楽を理論的に学んだ彼らの演奏は、演奏技術は当然ながら、オリジナル曲のアイデア、ブラジル地方音楽のリズムの昇華、(ビ・バップではない)アドリブの展開等から既に国内トップクラスであることが感じ取れる。Guinga やChico Pinheiro、Benjamin Taubkin の系譜が好きなら気に入るはずだ。2 人の女性シンガー、 Ceumar とTatiana Parra が参加。
(ディスクガイド・レビューより)
TRIO TARRASON