多作にしてこのクォリティって一体、どうなっちゃっているのでしょうか?コープランド氏の創作意欲とその作品のもつ世界観には全くもって恐れ入ります。 ランディ・ブレッカーをフィーチャーとは意外な気がしますが、かつてのHAT HUT盤ではマイケルをフィーチャーした作品あり(時にはあのGREG OSBYも相手にするコープランドですから、怖いものなし?)、いつにしても、自らの土壌に共演者を引き入れてしまう、ということでしょうか。不思議にランディのプレイはヨーロピアンの奏者のようにも聴こえてしまうから魔法のようです。 ED HOWARD,そしてあのVICTOR LEWISというツボを抑えスパイスの効いた粋なリズム・セクションを迎えて、アグレッシブなカッコよさと怪しい耽美空間がシンクロ。もう一曲目のピアノ・ソロ!!素晴らしいのです。聴いてください。ファンの方はそのプレイ聴くだけで、よし来た!という感じではないでしょうか? 8曲中5曲がコープランドのオリジナル。あえて言えば、SIDEWINDERは要らなかったんじゃないか?とか、ランディの曲も、どうかな?というのもあるのですが、スタンダード、"I LOVE YOU PORGY"は秀逸。 またM6の4者の丁丁発止のインター・プレイは聴きもの。モーダルに疾走するコープランド、そして、RANDY BRECKERの4ビート・ソロ。これ、彼の生涯の中でも指折りの名演では?
