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■アルゼンチン音楽手帖掲載品■
ブエノス・アイレス・インディペンデント・シーンから登場したSSWダリオ・リポビッチ。キャリアについては詳細不明であるが、アルゼンチンでアニメーションへの楽曲提供などを行うなど、非常に抽象的でイマジネイション溢れる音作りに長けた音楽家としての活動が記録されている。そしてデビュー作となるこの1枚を聴けば、誰もが遅すぎるデビューを嘆くほど、既に完成された作品なのである。
クラリネットとフルートの織り成す不穏なハーモニーからチェロとアコースティック・ギター&ヴォーカルのアンサンブルへと変わる、湧き水のような静かな冒頭曲「Berger」。生ピアノ、ベース、チェロ、アコースティック・ギターの美しいアンサンブルに、色香漂うヴォーカルが漂う「Rio」、カホンとアコギのリフレインに、チェロ、混声ハーモニーが加わり不思議な世界を表出させる「Entre La Montaña y El Mar」、「Baten alas」などで見せるフリーキーな一面や、突如鐘が鳴り、魂を沈めるかのように女性ヴォーカルとのデュオでしめやかに終焉する彼岸的ラストトラック「Teler」など、一筋縄ではいかない音楽性の幅広さが本作の魅力。フロレンシア・ルイスやコワフールにも通じるアルゼンチン・ネオ・フォーク系アーティスト特有のミニマムでありながら研ぎ澄まされた音を紡いでいく空間的な音像、そして程よい温もりが心地いいホルヘ・ドレクスレル系中性ヴォーカル&丁寧なソング・ライティングが同居する。
ダリオの数多い楽曲の中から2004年から2009年の間に作られたという珠玉の16曲が収録されたというこの1枚。才人ひしめくアルゼンチン・シーンにおいても、ここまで確固たる世界を築くことのできるサウンド・メイカーが、果たしてどれだけいるであろうか?とさえ顧みてしまうほどの完璧な逸品。アルゼンチン音楽の枠を取っ払っても、じっくり聴ける、鳥肌モノの素晴らしさだ。
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DARIO LIPOVICH