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今度は日本人録音! ベトナムの中部高原地帯に住む山岳少数民族バナール族に焦点を当てたフィールド・レコーディングがアナログ・リリース!
カンボジア、ラオスの旧フランス領インドシナ地域に接する中部高原地帯に住むバナール族は、同地域の他民族と同様、バンブー・ツィターやバンブー・シロフォン、バンブー・フィドルなど竹製品からなる一連の楽器群や調律された合奏用のゴングなどの多くの伝統的な楽器を演奏し、メロディックでヒプノティックな儀式的な群舞やフォーク・ソングなどその豊かな音楽文化で知られています。
本作の元となる音源は中部高原地帯コントゥム省で2006年から2015年にかけてレコーディングされたもの。録音者は、2016年現在 同志社大学文化情報学部助教で国立民族学博物館共同研究員、日本サウンドスケープ協会常務理事の肩書きも持つ文化人類学・民俗学者、柳沢英輔氏。2015年に邦訳出版された「デイヴィッド・グラブス著 レコードは風景をだいなしにする - ジョン・ケージと録音物たち」の共同翻訳者でもありますが、この録音と時期を同じくして「ベトナムにおけるゴング製作 : フッキウ村を事例として」「ベトナム中部高原山岳少数民族の伝統的集会施設 ニャーロン の現在 : コントゥム省,ジャライ省の事例から」「ゴングの価値を創る調律師--ベトナム中部高原の事例から (民族藝術学の諸相)」といった論文も残しています。また自身の名義で自主CDRもリリースするなど、研究者としての側面はもちろん、生粋のフィールド・レコーダーとしての顔も持つ異色の人物です。
まるでPETER FRAMPTONの70年代トークボックス/トーキング・モジュレーターのようなエフェクトを現出させる 口腔共振器を伴ったバンブー・フィドルなどなど多様な楽器を用い、実験アンビエントにも聞こえる不可思議なサウンドに美しいメロディのJOHN FAHEY的な弾き語り、MIMI FARINAかと疑う女声フォーク、ゆるやかな男女の合唱にミニマルでアヴァンギャルドなゴング・アンサンブルまで、日本の民謡同様に生活環境の急激な変化とともに今まさに危機に瀕している音楽文化のこの「瞬間」を保存した貴重な録音となっています。
V.A. (SUBLIME FREQUENCIES)