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2012年の5月、トニー・アレンと彼のバンドがツアーでブラジルを訪れた際、リオのサンタ・テレーザのスタジオにてベー・ネガォン他ブラジルのミュージシャン達と2時間のジャム・セッションを敢行し、そのままレコーディングへと突入。アフリカとブラジルの邂逅を祝うため録音されたのが本作である。アバイオミー、バシーガ・セテンタ、サラヴァ・ソウルといたブラジルのアフロビート影響下にある若手バンド、更には本作にも参加しているベー・ネガォンや、クルミン、クリオーロといったミュージシャン達にとっては深く浸透しているリズムであるアフロビート。歴史的にもアフリカからの奴隷たちが多く移住してきた地であり、最大のディアスポラである。その意味で、ブラジルとアフリカという二つの文化の象徴的な存在であるジョルジ・ベンの名曲『メウス・フィーリョス(私の息子たち)』を録音している点も非常に意義深い。
渋谷ジャズ・レアグルーヴ館
TONY ALLEN / トニー・アレン