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ホセ・ボシオ・グループ : ジャカラの中心人物でもあるセルヒオ・デサンセ(p)がプロデュース&アレンジを務める、フォルクローレ歌手=ホセ・ボシオの初アルバム。アカ・セカ・トリオの系譜を感じさせる王道モダン・フォルクローレの傑作。
レパートリーはフォルクローレの名曲群。新旧織り交ぜたそのセレクトからは、彼らの先人達へのリスペクトとたしかな音楽観がうかがえる。クラシックのような生々しい録音、モダンなハーモニーを施した冒頭曲から実に素晴らしい。ゲストにジャカラのチャランゴ奏者マリリナ・ウィトコを迎えたことも効果的で、コンテンポラリー・フォルクローレらしい瑞々しさに溢れた一曲。グスタヴォ・レギザモン&マヌエル・カスティージャのコンビによるクラシックをモダンに解釈したM2は、ジャズmeetsフォルクローレの典型のようなチャカレラ。打って変わって現代らしい複雑なハーモニーが印象的な歌モノM3。パウリーナ・ファインのフルートとフェルナンド・ウルテアーガのクラリネットによるアンサンブルが印象的なM4はセルヒオの面目躍如。多彩ながらも原曲の雰囲気を活かした的確なアレンジが実に自然な流れを作り出しており、踏みしめるように歌い進めていくホセ・バシオのヴォーカルに自然と引き込まれていく。
カルロス・アギーレの名曲カバーM7、敬愛するラウル・カントーラのガト(フォルクローレの一種で、ダンスもしくはそのための音楽)など、中盤以降のシンプルなアレンジも素晴らしい。その典型とも言えるのがエドガルド・カルドーソの名曲をピアノとのデュオでカバーしたM9。力強さと繊細さの同居した、いつまでも聴いていたい気持ちにさせてくれる素晴らしいカバーである。
ジャカラがよりポップ方向へと振れたアルバムだとすれば、こちらはヴォーカリスト=ホセ・ボシオを軸に据えた王道のモダン・フォルクローレといえる。フアン・キンテーロやエドガルド・カルドーソの系譜を継ぐ、中性的でありながらも力強く存在感の強いホセ・ボシオ。ジャカラの一員でもあるパーカッションのエミリアノ・バスカンス、同じくジャカラにゲスト参加していたギタリストのネウエル・モルフェオ、若手でありながら確かなプレイを聴かせるベースのマルティン・サンティアゴ。そしてジャカラでも瑞々しいピアノを聴かせていたセルヒオ・デサンセが本作ではアレンジ/ディレクションを担当。セルヒオのピアノこそが、グループの音楽的な方向性を決定付けている。2012年10月リリース作。
【Musicians】
José Bosio (vocal)
Sergio Desanze (piano)
Nahuel Morfeo (guitar)
Emilio Bascans (percussion)
Martín Santiago (contrabass, elec.bass)
渋谷ジャズ・レアグルーヴ館 江利川侑介
JOSE BOSIO GRUPO / ホセ・ボシオ・グルーポ