BEETHOVEN: PIANO SONATAS NOS.28 & 29 (SACD) / ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第28番 & 第29番 (SACD)

MAURIZIO POLLINI マウリツィオ・ポリーニ

限定生産 / SACDハイブリッド盤

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レーベル
エソテリック (ESOTERIC)
国(Country)
JPN
フォーマット
SACD
規格番号
ESSG90128
通販番号
1006831623
発売日
2015年09月16日
EAN
4907034220359
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商品詳細情報

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ベートーヴェンのピアノ・ソナタ演奏・録音史に聳え立つひとつの頂点。
ポリーニの鮮烈極まりないピアニズムを刻印した名録音が、
待望のSuper Audio CDハイブリッド化

ポリーニ芸術の1970 年代のクライマックスを刻印

イタリアの名ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニ(1942年1月5日生まれ)が一躍その名を世界にとどろかせたのは、1960年のショパン国際コンクールで優勝を飾った18 歳の時のこと。審査員全員一致の推挙であり、しかも審査員長だったルービンシュタインの「私たち審査員の中で、彼ほど上手く弾けるものがいようか」という言葉は、ポリーニという存在がいかにセンセーショナルであったかを物語っています。

ミラノのヴェルディ音楽院卒業のはるか前の9歳でデビューを果たした若きピアニストは、しかし、この直後に公の演奏活動から身を退き、レパートリーの拡充を含めさらに自らの芸術を深めるための研鑽を続けたのでした。そしてそのドロップアウトの期間を経て1968年に演奏活動を本格的に再開し、さらに1971年にはヨーロッパ各地へのリサイタル・ツアー、それとドイツ・グラモフォンからのデビュー・アルバム「ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」からの3楽章&プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番「戦争ソナタ」」[当シリーズでSuper Audio CD ハイブリッド化済み]によって、再び世界を驚愕させることになりました。その後「ショパン:練習曲集」(1972年)、「シューマン:幻想曲&ピアノ・ソナタ第1番」と「シューベルト:さすらい人幻想曲&ピアノ・ソナタ第16番」(ともに1973年)、「シェーンベルク:ピアノ・ソロ作品集」「ショパン:24の前奏曲」(ともに1974年)と、毎年のようにそれまでの演奏・録音史を根本から塗り変えるような鮮烈なソロ・アルバムを続々と発表し続けました。

その1970年代のポリーニの一つのクライマックスが結実したのが1975年から1977年にかけて録音されたベートーヴェンの後期ピアノ・ソナタ集で、今回はその中から、ピアノ・ソナタ第28番と第29番「ハンマークラヴィーア」が1枚にカップリングされています。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ演奏・録音史の転換期に聳え立つ頂点

ヴィルヘルム・バックハウスやヴィルヘルム・ケンプのような、19世紀生まれの名手によるドイツ的な演奏解釈こそがまだまだベートーヴェン作品の本流、とされていた1970年代当時の風潮からすると、ポリーニによるベートーヴェン(しかも後期ソナタ)の解釈は、全く独自の、鮮烈なものでした。
それまでベートーヴェンの演奏、特に後期の作品の演奏につきまとっていた衒学的な思想性や深遠な精神性とはきっぱりと袂を分かち、まるでポリーニが得意としていたシュトックハウゼンやノーノを演奏する時のように、楽譜に書かれた音符や指示を純粋に音楽的に捉えることのできる感性によって論理的に再構築された先鋭な演奏がそこにあったのです。
ポリーニがこの新しいベートーヴェン解釈を打ち立てたのは、ポリーニとは少し違うものの、同じくらいに革新的だったアプローチでピアノ・ソナタの全曲録音を成し遂げつつあったアルフレート・ブレンデルのベートーヴェンが世界的に評価された時期と同じであり、「演奏の世紀」と称された20世紀後半におけるベートーヴェン演奏史の転換期にいきなり聳え立ったひとつの頂点でもありました。

録音会場の差異を感じさせない統一のとれたDGサウンド


収録はポリーニがそれまでの録音で好んで使ってきたミュンヘンのヘルクレスザールと、ウィーンのムジークフェラインザールとの2か所に分けて行われています。
演奏会だけでなく録音会場としても適しているヘルクレスザールの使用は当然としても、客が入らない録音セッションの場合、残響成分が多く、特にソロのセッション録音には不向きとされるムジークフェラインザールが使われているのは珍しいことです。そういう条件ではあっても、収録に当たったバランス・エンジニアはドイツ・グラモフォンの名手クラウス・ヒーマンであり、会場の差異を感じさせない音作りがなされているのみならず、ドイツ・グラモフォンのホールトーンを生かしたニュートラルなサウンドからはさらに一歩踏み込んで、ポリーニの明晰極まりないタッチから生み出される一音一音の鮮烈さが余すところなく捉えているという点でも、まさに名録音といえましょう。

最高の状態でのSuper Audio CD ハイブリッド化が実現

ポリーニはこの後期のソナタと並行して、同じベートーヴェンのピアノ協奏曲でも全曲の録音をベームおよびヨッフム指揮のウィーン・フィルと完成させており、自らのベートーヴェン解釈の方向性を固めています。特記すべきは、この後期ソナタのあと、次にポリーニがソロ録音を行なうのは1983年になってからのこと (シューマン「交響的練習曲&アラベスク」)。ソロ録音の発表におけるこの6年間にもわたるブランクは、もしかしたらポリーニの後期ソナタにかけた思い入れの深さを物語っているのかもしれません。
とにかくこの録音は歴史的な名盤だけにCD発売初期からデジタル・リマスター化されており、その後ORIGINALSのシリーズでOIBP化されてもいますが、今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまでのエソテリック企画同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、DAコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターに、入念に調整されたエソテリック・ブランドの最高級機材を投入、また同社のMEXCEL ケーブルを惜しげもなく使用することで、貴重な音楽情報を余すところなくディスク化することができました。 (資料提供:エソテリック株式会社)

【収録内容】
ベートーヴェン:

ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 作品101
[1] 第1楽章:いくぶん生き生きと、心からの感動をもって(アレグロ・マ・ノン・トロッポ)
[2] 第2楽章:生き生きと、行進曲のように(ヴィヴァーチェ・アラ・マルチア)
[3] 第3楽章:ゆっくりと、憧れをもって(アダージョ・マ・ノン・トロッポ、コン・アフェット)
[4] 第4楽章:躍動して、しかし早過ぎないように、そして決然と(アレグロ)
ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 作品106《ハンマークラヴィーア》
[5] 第1楽章: アレグロ
[6] 第2楽章:スケルツォ(アッサイ・ヴィヴァ チェ―プレスト プレスティッシモ テンポ・プリモ)
[7] 第3楽章:アダージョ・ソステヌート
[8] 第4楽章:ラルゴ―アレグロ・リゾルート

【演奏者】
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)

【録音】
1977年1月、ウィーン、ムジークフェライン大ホール(作品101)
1976年9月、ミュンヘン・ヘルクレスザール(作品106)

[初出] 2530870、2530869
[日本盤初出] MG1104, MG1105(1978年2月)

[オリジナル・レコーディング]
[プロデューサー]ライナー・ブロック
[レコーディング・プロデューサー]ヴェルナー・マイヤー
[バランス・エンジニア]クラウス・ヒーマン
[レコーディング・エンジニア]ユルゲン・ブルクリン、ヴォルフ=ディーター・カルヴァトキー、ゲルノート・ヴェストホイザー

[Super Audio CD プロデューサー]大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア]杉本一家(ビクタークリエイティブメディア株式会社、マスタリングセンター)
[Super Audio CD オーサリング]藤田厚夫(有限会社エフ)
[解説] 諸石幸生 渡辺護(日本盤初出LP 解説)
[企画・販売]エソテリック株式会社
[企画・協力]東京電化株式会社

同時発売
ボスコフスキー&ウィーン・フィル
《シュトラウス・コンサート》
品番:ESSD90129

ソングリスト

  • 1.ピアノ・ソナタ第28番イ長調 OP.101
  • 2.ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調 OP.106「ハンマークラヴィーア」