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精神病治療の一環で精神病患者に絵を描かせることを治療としたアート・セラピーの患者、オズワルド・チルトナーの名をタイトルに冠したアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのセカンド・アルバム 『患者O.T. のスケッチ』 (83年)。
金属音が微かにベンドし不思議な響きを作り出すイントロから、前作 『コラプス』 より技術的な編集レヴェルの向上が窺える。それは楽曲にも影響したのだろうか、散りばめられたさまざまな金属音が次第に結合し一つの音を作り出した前途 「ヴァナディウム陰陽」 や続く 「敵意の子ら/殲滅天使」 での散文的な佇まいは、メタル・パーカッションを打ち鳴らし絶叫を繰り返した前作に比べ、より深いところで神経衰弱を誘発する。反復するベースとメタル・パーカッション、狂人が降りたブリクサの絶叫がカオスを彩る 「炬火! (ガス抜き)」 もあるが、焦土と化した退廃のアンビエントが大半を占める不気味なアルバムといえる。石井聰亙監督の 『半分人間』 やライヴでも効果的に使用されていた 「アルメニア」 は、文字通りアルメニアへの哀歌である。
アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンが、当時のアンダーグラウンド・シーンの中心であったことは間違いない。
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