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プレスティッジ盤『イースタン・サウンズ』の再評価で脚光を浴びる事となったテナー/フルート/オーボエのマルチ奏者、ユセフ・ラティーフ。ジャケ写からユセフ・オーラがジワジワと滲み出ている本作はプレスティッジ盤の約三ヶ月後、1961年の12月の録音。ピアノは相性抜群のバリー・ハリスをそのまま起用、ベースはハーマン・ライトへ、ドラムはレックス・ハンフリーズからエルヴィン・ジョーンズへとシフトして素晴らしい好演を繰り広げています。ご存知の方も多いと思いますが、彼は東洋や中近東の文化、思想、哲学、宗教などを音楽に反映させ、当時他に類を見ない独特な表現でアフロ/オリエンタル・ジャズの名盤を数多く残しました。本作を『イースタン・サウンズ』と比較してみるとスタンダード曲を取り入れる事でモダンな視点からアプローチをしているように感じますが、何度も針を落として聴いてゆくとスタンダードは表現の材料として取り入れているだけだと解ってきます。ユセフのオリジナル、A-1「ラシード」のオーボエの音色からは発散する東洋の空気や風の香りを感じます。ピアノ・レスによる中低域の重心で展開されてゆくA-3「ウォーター・ピストル」では独特なフレーズの綴りとコード進行、バリトンを思わせる超低音の『ブリッ』音が聴き所。A-4のスロー・バラード「ユーヴ・チェンジド」、女性シンガーがよく取り入れるこのスタンダードが個人的にA面のベスト・プレイ。テナーの響きが純粋な優しさと包み込むような安心感を与えてくれます。リズムセクションも絶好のサポート。B面では大名曲のB-1「四月の思い出」をフルートでユセフ流にアプローチした名演や、ピアノ・レスでスイングするオリジナル曲のB-2「ココズ・チューン」では珍しくゴリオシなブロウなどなど聴き所満載に仕上がっております。モダンファンはもちろんレアグルジャズファンには『イースタン・サウンズ』と並んで大推薦の一枚です。
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