前作の「A Song For You」で日本のジャズファンの注目を浴びたデンマークの新星、サン・ビービー。北欧らしい牧歌的な美しいメロディーと極めて流麗なピアノタッチが好評を博した。彼の第4作目になる本作品は偉大なベーシスト、マーク・ジョンソンを迎えて昨年の9月にニューヨークのシェア・サウンドで録音された意欲作である。ビル・エヴァンス・トリオの最後(ラスト・トリオ)のベーシストとして有名なマーク・ジョンソンの参加により、サン・ビービーの独自の世界が一層高い完成度を見せている。アナス・モーンセンの繊細なリズムとマーク・ジョンソンの感性豊かなメロディアスなベースにより、北欧の空気のように澄み切った静寂感溢れる美しい世界を見事に創りだしている。この作品はサン・ビービー・トリオの代表作となる記念すべきものである。