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音像空間に楽器の配置が幻想的に浮かぶミックス・バランスの妙
Jan Eric Kongshaug がミックス、マスタリングに関わったとあっては黙っていられない。
飛び出したピアノの澄んだ音は誰にも真似の出来ない、あのサウンドだ。芯は太くて繊細さが鋭く突き刺さる感触は感服。ECMと異なる膨張感が新しい発見。パーカッションの扱い方が素晴らしい。マリリン・マズールの軽快なパーカッションが、距離感を保って表現されているのに新鮮さを感じる。彼女の録音に接した筆者も、この表現は参考になる。
ドラムをこれとの対比で、かなりしっかりした音像で引き締める技は脱帽だ。ゆったりと聞かせるベースは、全体を安定させ音像を幅広く表現し、オーディオ的にも安定感がある。ミックス・バランスに細心の配慮が窺え、音像空間に楽器の配置が幻想的に浮かぶ。(及川公生)
■ニコライ・ヘス(P)
アンダース・クリステンセン(b)
ミケル・ヘス(ds)
マリリン・マズール(ds, perc)
■Recorded at Mill Factory Copenhagen, 27&28 Dec. 2015
Recording engineer:Boe Larsen
Mixed & mastered by Jan Erik Kongshaug at Rainbow Studio, Oslo, Norway, 3,4&5, Dec. 2015
Produced by Nikolaj Hess & Yoko Yoneyama
ニコライ・ヘス・トリオ feat.マリリン・マズール