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映画『ボヘミアン・ラプソディ』の空前のヒットを受け、全世界、全世代へと波及したクイーン再評価熱は今なお収まる気配がなく、2020年1月にクイーン+アダム・ランバートの公演を控えているここ日本でも、さらなる高まりを見せている。そんななか、クイーン愛好家のみならず全ロック・ファン必見というべき『フレディ・マーキュリー追悼コンサート』(1992年4月)の模様を収めた映像作品が新装改訂盤で再登場。クイーンの面々はもちろんのこと、エルトン・ジョン、故デヴィッド・ボウイ、故ミック・ロンソン、故ジョージ・マイケル、ロバート・プラント、ロジャー・ダルトリーからガンズ・アンド・ローゼズ、メタリカ、デフ・レパード、エクストリーム、トニー・アイオミ、ズッケロ、ライザ・ミネリらに至るまでの錚々たるアーティストが集結してフレディの人生を讃えた、歴史に残る1日。その感動は、永遠に語り継がれていく。
【クイーン+アダム・ランバート来日記念】
フレディ・マーキュリーがこの世を去ったのは1991年11月24日のこと。それから27年を経た2018年の同月に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、クイーンというロック・バンドの稀有さ、フレディという比類なき人物像とその才能を改めて世に伝えるのみならず、音楽シーンの流れすらも変えることになった。いまやこの映画を入口としながら音楽人生を謳歌し始めている若者たちも少なくない。そんななか、往年からのクイーン愛好家たちはもちろんのこと、すべての音楽ファンにとって必見といえる映像作品が廉価版にて再登場する運びとなった。
フレディの功績と人生を讃え、エイズに対する世の認知を広めることを目的に開催されたこの追悼コンサートは、彼の他界から約5ヵ月後にあたる1992年4月20日、ロンドンのウェンブリー・スタジアムに7万2,000人もの観衆を集めて開催されている。ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコンという残されたクイーンのメンバーたちを中心としながら、メタリカ、ガンズ・アンド・ローゼズ、エクストリーム、デフ・レパードから、デヴィッド・ボウイ、ジョージ・マイケル、エルトン・ジョン、ライザ・ミネリに至るまでの錚々たる顔ぶれを交えながら繰り広げられた愛と敬意に満ちたライヴ・パフォーマンスは、4時間以上にも及んだ。
『ボヘミアン・ラプソディ』公開後、同映画におけるクライマックスとなった1985年の『ライヴ・エイド』でのクイーンのライヴの素晴らしさが改めて注目を集めるようになったが、この"フレディ不在の一夜”の模様もまた、同じように語り継がれていくべきものだといえる。また、現在もクイーン+アダム・ランバートという形態でのライヴ活動が継続されているが、それ以前にはクイーン+ポール・ロジャースという名義での名演が重ねられていた。そうした「クイーン+誰々」という形式での存続の可能性をブライアンやロジャーが見出したのは、まさにこの追悼公演でのさまざまなアーティストとの画期的コラボレーションが切っ掛けだったはずである。加えて、故デヴィッド・ボウイ、故ミック・ロンソンらとの共演によるモット・ザ・フープルの"すべての若き野郎ども”など、このライヴにはクイーンの楽曲以外にも見どころが豊富に散りばめられている。
本作『フレディ・マーキュリー・トリビュート・コンサート』は1992年にVHS/レーザーディスク、2002年にDVD化されているが、2013年には、より密度濃い収録内容で、音質面、映像面ともに最新テクノロジーによりいっそう鮮明になったエクステンデッド・ヴァージョンとして新装リリースされている。そして今回は、世のニーズに応えるべく、さらに手頃な価格での再リリースを迎えることになった。愛と敬意に満
ちた、歴史に残る1 日の模様が凝縮されたこの映像は、永遠に感動を伝え続けていく。
【収録アーティスト】
クイーン(ブライアン・メイ / ロジャー・テイラー / ジョン・ディーコン) / メタリカ / エクストリーム / ガンズ・アンド・ローゼズ / デフ・レパード / アクセル・ローズ / スラッシュ / ロバート・プラント / ロジャー・ダルトリー / ジョー・エリオット / エルトン・ジョン / ジョージ・マイケル / デヴィッド・ボウイ / トニー・アイオミ / ジェイムズ・ヘットフィールド / ゲイリー・シェローン / ポール・ヤング / シール / リサ・スタンスフィールド / イアン・ハンター / ミック・ロンソン / アニー・レノックス / ズッケロ / ボブ・ゲルドフ / ライザ・ミネリ / エリザベス・テイラー
FREDDIE MERCURY / フレディー・マーキュリー