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英国の女性ポップ・シンガー、ベリンダ・ベルが73年にリリースしたセカンド・アルバムを紙ジャケット仕様で世界にさきがけてCD化。録音は73年1月、ロンドンのランズダウン・スタジオ(57年設立。初期にはジョー・ミークがエンジニアとして参加)。
(オリジナル・リリース:1973年/PRIVATE LABEL)
「イフ・オンリー・ユー・ビリーヴ」「ゴナ・セイヴ・オールライト・ナウ」「セイヴ・ミー」「セラヴィ」の4曲は、60年代後期のダンヒル・サウンドを支えた名ソングライター・チーム、ランバート=ポッターのオリジナル。そこから予想できるように全体の曲想は、ダンヒル周辺の60年代的ソフト・ロック/サンシャイン・ポップふう。さらに正確に言うなら、前記の4曲がゲイル・マコーミック(ダンヒルに2枚のアルバムを残すバンド、スミスの看板女性シンガー)のダンヒル盤『ゲイル・マコーミック』(71年)収録曲だった。エンジニアにデヴィッド・ベイカー(ムーディー・ブルース、ジャスティン・ヘイワード&ジョン・ロッジ、メロウ・キャンドル、ラリー・コリエル、ポール・ブレイ、オレゴン、ダリル・ウェイ&ウルフ、キャラヴァン他)、バック・ミュージシャンには、アラン・パーカー、ロジャー・クーラム、ハービー・フラワーズのブルー・ミンク組を含む、英国スタジオ・シーンの腕利きたち。オーケストラ・アレンジ&指揮は、ビッグ・バンド・リーダーとして知られるボブ・リーパー(64年のビートルズ・カヴァー集『ビッグ・バンド・ビートル・ソングス』は傑作)。キャッチーなサビも秀逸なソングライティングから、演奏、編曲、すべて一級の完璧なプロダクションを向こうに回して、ベリンダの歌もその魅力を十全に発揮している。間違いなくブリティッシュ・フィメール・ポップ・ヴォーカルの傑作であり、ビートルズ亡きあとの英国スタジオ・シーンの充実ぶりを示す記録としても価値ある1枚だ。
原盤:BIG PINK
BELINDA BELL / ベリンダ・ベル
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