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97年結成。実に20年近くに渡って活動し、これまでに多数の7インチやスプリット音源をリリースしているパワーヴァイオレンスバンドSu19bのバンドのキャリアからすると意外過ぎる初のフルアルバムである1st!
Su19bのお家芸とも言える激遅スラッジと激速グラインドサウンドが自然な形で極悪に同居するサウンドは今作でも見事に健在であるが、フルアルバムという事もあって、バンドが持っている美意識も今作では炸裂している。フューネラルドゥーム、ブラッケンドハードコア、スラッジコア、デスメタルといった要素が配合を繰り返した末にSu19bにしか到達する事が出来なかったパワーヴァイオレンスとして完成されている。ロウでドス黒いツインギターの重さと黒さを極限まで引き上げたリフ、心拍数停止フューネラルビートから土石流ブラストまで自在に行き来するビート、リヴァーブかかりまくった極悪グロウル、その存在する音の全てが地獄の最深部すら掘り返してしまっているかの様な音になっているし、肉体と精神の両方を破壊する極限の音はこれまでのSu19bのお家芸を炸裂させながらも、同時に新機軸でもあり、より極限に向かって急降下している。その明日が見えなくなりそうな黒さも魅力的だが、長年の活動で鍛え上げたバンドとしての強度も凄まじい。 エクストリームミュージックを形骸化させる事に全力で「NO!!」を叩きつけ、日常を悪夢に変える常人発狂必至の音は全エクストリームミュージックファン必聴のサウンドだ。2015年の最新で最凶の傑作!!
(text by Guilty Forest)
SU19B