練りに練りこまれたアンサンブルで矢次に繰り出される叙情・激情の音色。でも決して大袈裟なそれっぽい感だけでないのがポイント。昨日今日始めたのではないのが伝わる伸のあるハードコアを主として、インディー・ロック/ポスト・ロック等様々な音の影響を感じさせるが、独自の叙情/激情フィルターを通過しさらに昇華したポスト・叙情派と言えるサウンドに仕上がっている。ライブではすでに定番になっている"灯る日"を筆頭とした新曲群、配信されていた"Four Season"の再ミックスバージョンやデモ音源に収録されていた"A Trick Picture"の再録など、冒頭からバンド名を被せた最終曲まで、聴きどころ満載。聴けば聴くほどに随所にこだわりが感じられる、音楽への敬愛とオマージュに溢れた名作。ゲストボーカルの導入にも愛が感じられ、To overflow evidence、Gusanos、noy、Crepuscular Rays、Im'Sill Troise、factor2grace、バンドとしての盟友やメンバー個々の古くからの仲間、敬愛する先駆者まで全部で6曲にゲストが参加。アートワーク一式は彼らの盟友でもある、横浜みなとみらい発・ポスト叙情派ハードコア・バンドwithin the last wishのlin氏が手掛けているnatural hope creationによるもの。メンバー全員社会人という事で大掛かりなレコ発ツアーは決まっていないようだが、2012年12月1日の柏ALIVEでの自主企画・Hopeless Raven 1st Album Release Party & The Black Heart Rebellion JAPAN TOUR finalを皮切りに、2013年にかけて各地を回っていく模様。最大でトリプル・ギター・6人編成となるバンド・アンサンブルは是非体感して欲しい。2012年ラストにして2013年を跨いで至宝の1枚!全叙情派サウンド・リスナー・マスト・アイテム!
