2,860円(税込)
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ロックステディーのぎこちないリズム、込み上げるメロディー、そしてソウルフルでハートウォーミングな、あのいつものヴォーカル・・・ここにはいつもと変わらないAltonの、今までまるで知らなかったような曲がずらり。Studio OneとTreasure Isle以外のAltonの音源はなかなか聞けなくて、70年代のルーツ期のAltonならMoll Selektaからのコンピレーション『Arise Black Man』が素晴らしかった。
今回のDrum&Bassレコードからの『Soul Train Is Coming』ではロック・ステディー時代~アーリー・レゲエ時代(つまり、Altonの全盛期)のいままで聞くことが困難だった貴重な音源を集めたもの。1曲目から、やっぱりサビでグッと来てしまう最高のロックステディーから始まり、SkatalitesのJohnny MooreのTrumpet Inst Tuneや、妹Hortense Ellisの可愛らしいロックステディーまで盛り込んだ最高の一枚。暖かいメロディーに聞いている側も暖かな気持ちにさせてくれるようなAltonの魔法炸裂の"I Love You Girl"。美しいピアノに導かれて最高のヴォーカルを披露する"Keep On Yearing"。女性コーラスの合間を縫って、「ニョッキ」と顔を覗かせるAltonのヴォーカルに思わず二ヤリとしてしまう、このCDのタイトル・トラック"Soul Train Is Coming"はハイライトの一つでしょう。名作中の名作『Sunday Coming』(Studio One)の時代の鋭さを感じさせられるような"Wild World"など、「こんなAltonの音源があったのか!!」と驚かされるような曲ばかり。彼の残してくれた音楽の数々は、いつまで経ってもレゲエを聴く人(これから聞いていく人にとっても)の大切な領域の一つとして存在しつづけ~決して伝説などではなく~もっと近くで、生々しく我々に響いています。
ALTON ELLIS / アルトン・エリス