この本は単なるCDガイドブックではない。サンハウス〜シーナ&ザ・ロケッツの活動を継続しつつ、一貫してロックンロール・ライフを生き抜いてきた鮎川氏の自伝的な一冊。 紹介するアーティストに対するコメントの一語一句がすべて体験に基づいた、誰にでも分かりやすい言葉を使った明解な口調で、たっぷり愛情を持って語られていて、こんなにも説得力があるロック評は他に見たことがない。読んでいる自分が、今 "ロック" しているという感覚に陥ってしまう。とにかく "伝わる" わけです。 目からウロコのハッ!とする瞬間が、ページごとに何度も何度も。 豪華執筆陣(山名昇、本根誠、中山義雄、キングジョー、小川真一、松本康)も負けじと、それぞれの独特な切り口/表現で鮎川氏のコメントの一貫性により膨らみを持たせている。 全く予想外のジャンルやらアーティストが次々と繋げられてゆく瞬間の驚きを、ぜひ読んで楽しんでください!
(池袋店 キズシ)
公式コメントはこちら!! 以下、キングジョー(SOFT!HELL)による礼賛文。
遂に完成! 今日届いた。こんな凄い本の中で自分の紹介するレコードに一章を割いてもらい、身にあまる光栄と感激で、頭がおかしくなりそうだ。 鮎川さん、本根さん、山名さんほかキョーレツに音楽が好きな大人たちが、持ち寄ったレコードをがきんちょみたいな顔して「これ知っとる? 最高やで!」と言いあっとるような一冊。
前書きで本根さんが書いてるけど、「本書はディスクガイドの手法をとったライフスタイルのガイドブック」その言葉どおり、とにかくみんなすごいけど、鮎川さんが自分の敬愛するミュージシャンについて語るそのコメントはどれも涙が出るくらいワンダフル。
かつて、ソニックスについての「喉が強いね」のひとことで俺をイスからずり落ちさせたけど、そんな感じの名言も連発。
★戦前のブルースマン、フロイド・ジョーンズのことを「手が大きいね」と。
★「超ド派手の世界新記録!」(ニューヨーク・ドールズ)
★「デトロイト伝統の鋼のビート。モータウンもジョン・リーも皆持っとるあれやね」(MC5)
★「二秒で決めるロック史上最上の掛け声コンテストをやるなら優勝はリチャード・ヘルやろうね。俺が審査員やったらの話かもしれんけど」(リチャード・へル)
★「考えてみれば俺はイントロの入り方や掛け声に反応する男やった」(ジョナサン・リッチマン)
★「たいていのギタリストは(ギター・ソロが)テイクごとにちがう。五回同じこと弾くギタリストなんておらん。でもウイルコは全部同じ。 俺は "男やなー" 思う前に口アングリやったね」(ウイルコ・ジョンソン)
★「黒魔術の漫談家」(ボ・ディドリー)
★「当時、音楽写真家のボブ・グルーエンがことあるごとに "クラッシュ、クラッシュ" と言ってくるのだが、俺はそれほど熱くなれなかった。ある時、ボブが一枚の写真を見せてくれた。それは移動中のブライベート・ジェットの中で(クラッシュの)四人が真剣にTVを見ている写真。そしてボブはこう言ったんよ。俺が撮ったシーナ&ザ・ロケッツのライブを見せてるところだよ、と。これを聞いて俺は嬉しくなり、急に奴らがいとおしくなり、いいやつだと思うようになったんだ(笑)。後に実際に会ってみたらジョー・ストラマーもメンバーも全員、男やった。ロックに命賭けとった」(クラッシュ)
おもしろすぎるし、鮎川さんの捉え方、感じ方がもうとにかく…。 一家に一冊。バイブルや!!!!!