ケルト/アイルランド音楽シーンにおいて、90年代後半にルナサが登場した時はシーン全体の進化が加速度的に進むと誰もが期待したに違いない。しかし、現実はその逆で、彼らの登場から約10年が経とうとしている現在、ケルト/アイルランド音楽シーンはこれといって抜きん出た若手の台頭もなく、停滞気味でルナサの一人勝ちが今も続いている。ルナサは好きだが、そんなどんよりとしたシーンに半ば嫌気がさしていたのは私だけではないのでは? そんな中、英国スコットランド・エジンバラから颯爽と登場したVo&ギター×フィドル×アコの男性トリオ=ラウーの存在は、曇天模様のシーンに差し込んだ強烈な光といえる。伝統音楽を保守的に守るだけの奏者には授与されないBBCフォーク・アウォードにて2008年最優秀グループ賞を受賞した事実が、その期待感/存在感を雄弁に物語る。ラウーは、例えばヴォーカルのクリスのニック・ジョーンズばりの真摯な歌にみられるように伝統音楽の遺産を忠実に摂取しながらも同時代性の中でシーンの最前線/最右翼で活躍してきた。本作は07年12月に本拠地エジンバラでのライヴを収めたライヴ盤。これを聴くと、いやがおうでも08年秋の再来日公演を目撃したくなる。そして、ラウーに思う存分に期待したくなる。
発売元THE MUSIC PLANTの野崎さんの国内解説付
●一部の楽曲がラウーのmyspaceで御試聴できます。コチラをクリック。
●こちらの商品は、新宿本館5F 新宿ルーツ&トラディショナル館で取扱いがございます。