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アルゼンチン音響派中心人物、サマレアとカブサッキ・・・二人のフェルナンドによる双頭リーダー作が完成!ソロ新作も発表/そして2011年来日公演も果たしたカブサッキのもう一つのニュー・プロジェクト。
フェルナンド・サマレア。80年代半ばより、チャーリー・ガルシア、イジャ・クリヤキ、アンドレス・カラマーロのレコーディング、コンサートにドラマーとして参加。その後バンドネオンの奏法を身につけ、ソロとしての活動をスタート。ここ日本でアルゼンチン音響派といわれる大きなブームが席巻するなか、彼のヴォーカルとバンドネオンを駆使した生音+エレクトロニカな独特の世界観がその文脈で取り上げられ、いまだシーンの中心人物として認知される才能だ。一方のフェルナンド・カブサッキ。ロバート・フリップ信奉者でありフォルクローレ、ロック、エレクトロニカ、ジャズ、即興など多彩なジャンルをまたにかける魔法のギター・ワークでいまだに絶大な人気を誇る才人。2011年4月に久々の来日を果たし、インプロ方面の才人たちだけではなく七尾旅人といった今最も人気のSSWとも共演するなど、その音楽的射程距離の広さも群を抜いている。そんな二人のフェルナンドによるアルバムがリリースされるとあればアルゼンチン音楽ファンにはこの上ない歓喜のトピックだ。
逆立った赤髪の女性に白装束の4人の人間が囲まれているという悪趣味寸前のジャケット。しかし一度スタートさせればそこは彼らの独壇場とも言える二人ならではの世界が広がっている。暗闇を手探りで進むかのような不穏な空気M1に始まり、ディストーション・ギターとドラムの嵐から突如スピードを変えて加速するM2、タブラとエフェクティブなギターによるイントロから激しいリフが覆いかぶさり支配するM3、ゆらゆら帝国を髣髴させるスペーシーなM4・・・。これまでの作品以上に攻撃的なギター・サウンドが中心だが、それ以上に際立つのが彼らの音楽的センス。どの曲でもドラムとギターをベースにしつつ、多彩なエフェクト、打ち込み、民俗楽器といった様々な要素を駆使することで、各楽器の個性/機能性が溶解し一つの完成されたサウンドへと集約され、他に類を見ないものへと高めているのである。そんな彼らの音楽性を象徴するのが10分を超えるラストの"Los Canales"だ。まるで「侘・寂」の世界のように、ゆるやかな安寧と狂乱が交じり合ったような世界観を創出。アルゼンチン音響派シーンの未来を暗示する名作の誕生である。
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SAMALEA, KABUSACKI