CD解説より抜粋----- チャンプスの『ゴー・チャンプス・ゴー』(ODR6034)のライナーでも書いたことだが、1950年代後半の時代、ロック・インストゥルメンタルの花形楽器といえばサックスやピアノだった。エレクトリック・ギターが流行るようになるのは、デュアン・エディやベンチャーズが活躍し、サーフ・インスト・ブームが盛り上がる60年代前半のことで、それ以前は、ジャズ時代の名残ともいえる楽器=サックスやピアノがコンボ演奏の中心だった。ただし、ロックンロールの普及にともない、その演奏は次第に猥雑でワイルドな手触りを帯びたものへと変化。今回の主役、ジョニー・アンド・ザ・ハリケーンズが59年に放った大ヒット「RED RIVER ROCK」は、チャンプスの「TEQUILA」(58年)とともに、そんなロック・インストゥルメンタル黎明期を飾った代表曲といえよう。・・・(木村ユタカ)
