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奇才Ted Milton率いるジャズ・ロックBLURTのニューアルバム。
60年代より、詩人やあやつり人形師などとして活動していたパフォーマー、テッド・ミルトン。あやつり人形師としても伝統を壊す新進気鋭の存在だった彼は、イアン・デューリーのライヴの前座をつとめていたりもしました。そして、ファクトリー・レコーズを主宰するトニー・ウィルソンと78年に出会い、トニーが司会を務めるTV番組への出演を抜擢され、WIREなどとの共演も経験しました。
そのように、UKニュー・ウェイヴ・シーンと交流のあった彼が遂に、サックスを手に取り、ドラマーとギタリストを迎え、ブラートを結成します。彼のミュージシャンとしてのポテンシャルが炸裂したそのサウンドにはトニー・ウィルソンも驚き、すぐにファクトリーのレーベル・コンピレーションに収録しました。もちろん、A CERTAIN RATIOやJOY DIVISIONなど当時のFACTORYのバンドたちとも数々のライブを共にしました。
そして最新作となる今作は、昨年リリースされた限定7インチ 「CUT IT!」 を含む全10曲を収録。共同プロデュースはSam Britton、ギターはSteve Eagles、ドラムをDavid Aylwardに変更。相変わらずのサックスに痺れますが、67歳を迎えてのこのプレイスタイルですから脱帽です。歪んでいる、捻じれている、弾けている。ニュー・ウェーブ、ポスト・パンク、ジャズ、ポエトリー・リーディング・・・いやいやスタイルにはまらないからカッコいいんです。
CAPTAIN BEEFHEARTのようにガタガタと崩れるローファイなテクスチャーに、LOUNGE LIZARDSのようなフェイク・ジャズのフレイバー、James Chanceとも比較されるTed Miltonのアヴァンギャルドなサックス・プレイと、ミニマルなポスト・パンクは、無条件に踊れるクールなサウンド !! POP GROUP界隈やNO WAVE好きは必聴 !!
BLURT / ブラート