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★2014年1月20日80歳で惜しくも亡くなった指揮者のクラウディオ・アバド。2002年にベルリン・フィルの首席指揮者を退いた後2003年よりルツェルン祝祭管弦楽団の音楽監督に就任。オケは、マーラー室内管弦楽団を母体とし、アバドを慕う世界的な名手たちが集結して結成されました。このディスクは、既発の音源ではありますが、アバドが晩年心血を注ぎ、また友人のようなオーケストラ、ルツェルン祝祭管弦楽団とのブルックナーを収めたもの。
CD1には、2012年の音楽祭で演奏されたブルックナー交響曲第1番。ブルックナーの交響曲は版の問題が複雑ですが、この第1番は大きく分けてリンツ稿とウィーン稿があります。ウィーン稿は作曲から25年後(第8番第2稿より後)に作曲者自身によって改訂されており、ウィーン稿の響きは初期の作品というより、後期ロマン派を感じさせるものとなっています。アバドはブルックナーの交響曲の中でも演奏される機会の少ないこの第1番を好んで取り上げています。これまでの録音ではリンツ稿を主に使用していますが、今回はウィーン稿。ウィーン稿でのブルックナーの第1番といえば、ヴァント&ケルン放響とシャイー&ベルリン放響などがあげられますが、今回のアバド&ルツェルン祝祭管の演奏は初期作品の活気ある雰囲気を残しつつも、後期の洗練されたオーケストレーションを堪能出来るウィーン稿の良さが、より味わうことのできる演奏となっています。
そしてCD2には、すでにDGからリリースされている交響曲第9番が収録されています。この録音は、Accentus Musicによってライヴ録音されていました。この時よりアバドの健康状態は芳しくなく、直後に予定されていたルツェルン祝祭管弦楽団との来日は中止されました。来日公演でも、この第9番を演奏予定でありましたが、来日を果たすことなく、翌年1月に亡くなってしまったのでした。そうした背景もあり、アバドを慕う楽団員が想いを込めて演奏し、そしてアバド自身も音楽の高みに達したかのような、崇高で慈愛に満ちた演奏を聴かせています。 (資料提供:キングインターナショナル)
【収録内容】
アントン・ブルックナー:
[CD1](50'14)
[1] 交響曲第1番 ハ短調 WAB101(ウィーン稿1891) ギュンター・ブロシェ版
[CD2](63'09)
[2] 交響曲第9番 ニ短調 WAB109
【演奏者】
クラウディオ・アバド(指揮) ルツェルン祝祭管弦楽団
録音:[CD1] 2012年8月17,18日KKLルツェルン・コンサートホール(ルツェルン音楽祭、ライヴ)
[CD2]2013年8月21-26日KKLルツェルン・コンサートホール(ルツェルン音楽祭、ライヴ)
CLAUDIO ABBADO / クラウディオ・アバド
イタリア出身の指揮者(1933-2014)
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BRUCKNER: SYMPHONIES NOS.1 & 9
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BRUCKNER: SYMPHONIES NOS.1 & 9
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