2002年にドイツで行われたギグを元にL.A.の名手が色を加えた"リミックス・ライヴ・アルバム"" バックに はジェフを慕うスティーヴ・ガッド、 ジョン・ロビンソンをはじめとする名ドラマーが多数参加! TOTOファン、AORフリークはもちろん、フュージョンからロックまであらゆる音楽ファン必 聴の渾身の作品!
名ドラマー/パーカッショニストのジョー・ポーカロを父に持ち、ジェフ(ドラムス)、マイク(ベース)、スティーヴ(キーボー ド)という名プレイヤーを生み出したポーカロ・ファミリー。中でも、TOTOのオリジナル・メンバーとして、また、L.A.のスタジオ・シーンを代表する ドラマーとして数々の名演を残したジェフ・ポーカロは各方面から多大なるリスペクトを集め、そのプレイ、スピリットに対する評価は彼の死から18年が経過 した今なお、全く薄れることがない。そして、そんな偉大なる兄・ジェフの魂を受け継ぎ、彼へのトリビュート・ライヴをアルバム化したのが、次男のマイク・ ポーカロだ。マイクもジェフ同様、L.A.のスタジオ・シーンで活動し、1982年に発表された『TOTO IV:聖なる剣』のツアーから正式にグループ に参加。2000年代前半まで誠実、かつ、アグレッシヴなプレイでグループに大きく貢献した。
そんなマイクがリーダーとなってレコーディングされ た作品は、2002年3月にドイツ:コブレンツにあるライン・モーゼル・ハウスで行われたドラム・フェスティヴァルでのギグがメインになっている。意外に もこれがポーカロ・ファミリーから登場した初めてのリーダー・アルバムとなるが(マイク&スティーヴによるポーカロ・ブラザーズ名義では以前にシングル盤 が1枚登場)、世界中の有名なドラマーが集うこのイヴェントでマイクは、『トリビュート・トゥ・ジェフ』というアルバムを発表しているL.A.のキーボー ディスト:デヴィッド・ガーフィールドとがっちりコラボレート。そのフェスで披露される演奏をジェフに捧げるセットリストで固め、それに賛同するドラマー に声を掛けた。

すると、誰もが認めるナンバー1ドラマー:スティーヴ・ガッドが名乗りを挙げ、大半の曲でのプレイが決定。ジェフ・ポーカロがレコードで叩いていた曲をス ティーヴ・ガッドが演じる、これだけでもファンの興味は尽きないが、さらに、L.A.のロック~フュージョン・シーンで人気のグレッグ・ビソネットも全面 参加し、スティーヴ・ガッドとのツイン・ドラムスで数曲をプレイ。ドラム・バトルも披露してくれた。また、ジェフ・ポーカロがデヴィッド・ペイチと書いた TOTOの全米No.1ヒット<アフリカ>では、父親のジョー・ポーカロもドラムスをプレイ。スティーヴ、グレッグとのトリプル・ドラムで会場を盛り上げ ます。他にもジョン・ロビンソン、バーナード・パーディーといった名手も参加し、さらに、ジェフの甥っ子(ジェフの妹、ジョリーンの息子)で当時未だ17 歳だったチェイス・ダディもTOTOのロック・チューン<イングリッシュ・アイズ>で元気なビートを聴かせてくれる。
演奏曲目は、ジェフ・ポーカ ロに縁(ゆかり)のあるものが中心となり、TOTOの曲はもちろん、ジェフの代表的なセッション・チューン(ボズ・スキャッグス<ロウダウン>、マイケ ル・ジャクソン<ヒューマン・ネイチャー>)、そして、ジェフが若かりし頃に好んだ、影響を受けたR&Bやジャズのナンバーも登場。参加メンバー も前述のドラマー陣以外にヴォーカルでボビー・キンボール(TOTO)、グレン・ヒューズ(元ディープ・パープル)、アレックス・リジャートウッド(元サ ンタナ)が参加、またキーボードはジェフ&マイクの弟でTOTOのオリジナル・メンバーでもあるスティーヴ・ポーカロがデヴィッド・ガーフィールドと共に プレイし、ジェフ・ポーカロへのトリビュート色がさらなるリアリティを醸し出す。
また、このアルバムのポイントは単なるライヴ盤ではなく、各曲の 各パートをL.A.のスタジオで再構築したところにある。ライヴには参加していなかったデヴィッド・ペイチ(TOTO:キーボード)が<アフリカ>でキー ボードとコーラスをダビングし、TOTOの三代目ヴォーカリスト:ジョセフ・ウィリアムスもコーラスを担当。1980年代後半のTOTOの空気感を再現し てくれた。また、日本では馴染みが薄いかもしれないが、TOTOファミリーの周辺で活躍するL.A.の実力派、ダグ・ボッシのギター・ソロもダビングで炸 裂。スティーヴ・ルカサーのプレイを完コピし、さらにそこにハーモニーを加えた究極の構築美ソロが楽しめる。
多くのファンの方がご存知のようにマ イク・ポーカロは体調を壊し、2000年代中盤からTOTOのツアーから離脱、今も自宅での療養が続いている。残念ながら今現在、復帰の見通しは立ってい ないが、マイクの魂は初めてのリーダー作品となる『ブラザリー・ラヴ』に十二分に込められている。ここにはポーカロ兄弟の強い愛情と信頼感、そして、本物 のミュージシャン・スピリットが凝縮され、ひとつの音楽的メッセージとして聴き手のハートに訴え掛ける。ライヴでの臨場感とスタジオでの構築美、その両方 が融合された、まさに"Music Speaks Louder Than Words(言葉よりも音楽そのもので、高らかに訴えかける)"な名作だ。

【日本先行発売 / 本編10曲に加えて、5曲入りのボーナス・ディスクを追加 / 日本語解説付】
*監修・解説 : 中田 利樹

<参加ミュージシャン>
ベース:マイク・ポーカロ
ドラムス:スティーヴ・ガッド、ジョン・ロビンソン、グレッグ・ビソネット、バーナード・パーディー、チェイス・ダディ、ジョー・ポーカロ
ヴォーカル:ボビー・キンボール、グレン・ヒューズ、アレックス・リジャートウッド
アディショナル・ヴォーカル:ジョセフ・ウィリアムス、デヴィッド・ペイチ、フィル・ペリー
キーボード:スティーヴ・ポーカロ、デヴィッド・ガーフィールド
アディショナル・キーボード:デヴィッド・ペイチ
ギター:マイク・オニール
アディショナル・ギター:ダグ・ボッシ
パーカッション:レニー・キャストロ
サックス:ラリー・クライマス
トランペット:モーシュ