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アフリカ系アメリカ人のシンガー/パーカッショニスト/プロデューサー Otura Mun が率いる、エレクトリック・アンサンブル IFE。前作『IIII+IIII』から早4年、二枚目となる最新アルバム『0000+0000』のリリースがついに決定!
本作『0000+0000』は端的に言えば、アートワークのコンセプトやデザインまで全てを手掛ける Otura Mun が、ヨルバにルーツを持つ伝統的な宗教音楽家としての地位をより堅固にする作品だ。
メンバー全員がパーカッショニストという基幹となる作曲スタイルは前作をそのまま踏襲。ヨルバの伝統音楽、R&B、初期ダンスホール・レゲエ、トラップ などの ベース・ミュージック、さらにはバレアリック・ハウス、EDM などがクロスオーバーする交配感と一体感はやはり唯一無二だ。とりわけミドルテンポの曲における完成度はバツグンで、非常に高尚なダンスホール・レゲエ・アルバムといった趣すらある。一方で、プエルトリコの首都サンフアンから、2020年にニューオリンズに拠点を移したこともあり、ジャズのエッセンスが巧みに配されている点も是非注目して欲しいところである。
パリを拠点に活動するアーティスト Robby The Lord を始め、ゲスト・ミュージシャンも多彩な顔ぶれが揃っている。なかでも特筆すべきは、Herbie Hancock の The Headhunters でパーカッションを務めた Bill Summers であるが、若いヨルバのギタリストとして注目を集める Saint Ezekiel や、ロンドンの聖歌隊、The London Lucumi Choir らの参加も効いている。とりわけアルバムのフィナーレを飾る「CLOSING PRAYER」は、この The London Lucumi Choir をフィーチャーした大団円を飾るに相応しい壮大な一曲。またレ・ミゼラブルで知られる大名曲「HEART FULL OF LOVE」のカヴァーは、当作品の祝祭的な意義をさらに深めている。
西アフリカのヨルバ文化とアメリカからのキリスト教文化が融合したシンクレティズムとして知られるキューバの民間信仰サンテリアを表現の源とする IFE だが、本作『0000+0000』は、地理的文化的にはもちろん、宗教的にみても現代サンテリア信仰を体現した一枚だと言える。さらにいえばヨルバの人々やその末裔であり世界中に広がるアフリカン・ディアスポラのバイブルといえる作品なのかもしれない。
IFE (LATIN) / イフェ
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