DJ daddykayのKeep On Spinnin' VOL.20 『T-GROOVE / MOVE YOUR BODY』

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2017.07.11

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このクレジットを意識するようになったのはまだほんのここ1、2年の事。

トゥー・ジャズ・プロジェクト「Take This Love (T-Groove Remix)」、『Luxury Soul 2017』に収録のドゲット・ブラザーズ「You Make Me Feel (T-Groove Remix)」、イーノィス・スクロッギンス「Dancing'On A Cloud (T-Groove Remix)」等々、ことごとく良作ばかりだったので何者だろう?って事で調べたらYuki Takahashi(高橋佑貴)という1982年生まれの生粋の日本人という事が判明。

そのYuki TakahashiことT-Grooveが今回紹介する主役の男なのです。

イギリス等での昨今のディスコ・ブギー人気に乗ってヨーロッパでは既に自身の人気にも火が付いているT-Groove氏のまさに待ってましたのリーダー・アルバムが到着しました。

フランスのインディ・レーベルDiggy Down Recordzからリリースのアルバム・タイトルは『Move Your Body』。

因みに氏もレーベルのビートメイカーとしてホーム・ページにしっかりクレジットされてます。精悍な顔も拝めますよ


アルバム・ジャケットに収まる、ちょっと虚ろな目のレトロ感のある女性もさる事ながら、70 min of Modern Disco Musicの文句がイイですね~。

聴く前から掴みはバッチリ! このデビュー・アルバム、全13曲、これだけ気持良く聴き通せるアルバムもなかなか無いんじゃないかな。

さて、それでは曲を紹介していきましょう。

TK-1「Move Your Body」bpm115のオールド・スクール感満載なディスコ・チューンでスタートします。
ヴォーカルはレーベル・メイトでもある、ここ日本でもその名前は浸透しているB・トンプソン。
この曲、ドラム・プログラミングのパターンもかっこいいんですが、Takeo Nakashimaという日本人が弾くベースがイイんです。
テイスト・オブ・ハニー「Boogie Oogie Oogie」のベース・ラインが浮かんできますね。

TK-2「Roller Skate」bpm115はどこまでもさわやかなスムース・ブギー・チューン。

TK-3「I'll Be Right Here」bpm115は、2015年、自身のアルバムが好評を博したウィンフリーをヴォーカルに起用したナンバー。
イントロのベースとずっしり響いてくる四つ打ちのビートがドライヴ感を助長させてくれます。

TK-4「Family」bpm100はジョーヴァン&サミーのヴォーカルによるデュエット・ナンバー。
ところどころで聴ける憂いのあるメロディがグッときます。 3曲続いたディスコ・ナンバーの後の和みの一曲。この曲順もバッチリ。

TK-5「Let Your Body Move」bpm120 は小休止後の再始動に相応しい陽性ディスコ・チューン。
ヴォーカルは遅咲きのパーティー野郎、イーノィス・スクロッギンスが楽しそうに歌ってます。

TK-6「Everybody Dance (Gotta Get Up & Get Down Tonight)」bpm110はクール・ミリオン周辺とも交流のあるダイアン・マーシュがヴォーカルをとるミッド・ダンサー。
この暑い季節に彼女の清涼感のある歌声はいいですねー。

TK-7「Let's Get Close」bpm100は、自身の曲ではチョイ取っ付き難い感のあったネオ・ソウル系のテイヴォン・アイス・ジョンソンを起用。
こちらでのT-Grooveのまろやかなサウンドとの化学反応は見事に大成功といった感じで、オトナのR&Bを聴かせてくれます。

TK-8「Why Oh Why」bpm90では再びウィンフリーの登場。夏の終わりを思わせるようなどことなく物悲しいメロディの曲にファルセット気味な歌声にヤラレちゃいます。

TK-9「Call It Love」bpm117はこのアルバムのコンセプトをよ~く表しているまさにモダン・ディスコ・ミュージック。
決して図太くはないヴォーカルはB・トンプソン。 自分は現時点で2回、クラブ・イヴェントでプレイしましたが、爆音での音の鳴りも良かったです。

TK-10「Stuck Like Glue」bpm110はフロリダ出身のふくよかな黒人女性ヴォーカリスト、マダム・マイアを起用。
このアルバムでは金管楽器系の音が少ないんで後半で聴けるサックスの音が新鮮です。

TK-11「All Night Long (T-Groove Remix)」bpm118はB・トンプソン2013年のデビュー・アルバムの一曲目に収録されていた曲のリミックス。
オリジナルも結構好きでよく現場でプレイしていたんだけど、T-Grooveの手にかかるとこんなにも昇華しちゃうっていう。
“Remix By T-Groove”のクレジットを追いかけちゃう訳が分かりますよ。

TK-12「Do You Feel The Same」bpm117 はレオン・ビールの男臭いヴォーカルと疾走感のあるディスコ・ビートがマッチした、個人的には大好きなナンバー。

TK-13「Move Your Body (Rob Hardt Remix)」bpm115は一曲目のリミックス・テイクを収録。
リミックスはクール・ミリオンのロバート・ハート。こちらはポップな仕上がりになってます。

東京在住のT-Groove氏。 イヴェント等で皆さんがお目にかかる機会も増えそうですね。
今後のT-Grooveワークスにも期待して、次回作を待ちましょう。



■DJ daddykayのKeep On Spinnin' 過去の記事一覧はこちら


DJ daddykay

Soul、R&B、Hip Hopの魅力にどっぷりとハマって以来約三十数年黒音を聴き、届けてきたヴェテランDJ。
そのDJスタイルはMaster Mixを基本としたオールドスクールライクなPLAYながらも、新譜の動向やトレンドのFLAVORにも敏感で、音楽への愛情とGROOVE感に満ちたPLAYにはファンも多い。

西麻布CHIC、横浜麦田Sugar Shack、西麻布SSB、調布Cobra Freak、千駄木GROOVE、横浜LUTHER、新宿NEO Masquerade、亀戸Charlie等
数 多くのSOUL BAR、CLUBでPLAYの経験を持ち、The Beats, Mo' Better Groove, New Jack Revengers, Buddy等のイヴェントでも活躍。MIX CDでも全国的に多くのファンを持つ、生粋のBLACK MUSIC LOVERである。