【連載コラム】The Conscious of R&B - aimi

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2021.01.22

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■INTRODUCTION


「連載コラムを書いてみませんか?」という光栄すぎるお話をディスクユニオンさんからいただいて、毎月第4金曜日にコラムを書かせてもらうことになりました、R&Bシンガーソングライターのaimiです。『The Conscious of R&B』と題して、2021年注目すべきR&Bアーティストを紹介していきます。

 
その前に少しだけ私のバックグラウンドについてお話します。


 私がR&Bを聴き始めたのは、小学生の時でした。今思えばちょっと変な小学生だったなと思うのですが、ファンク・ソウル・ディスコミュージックが大好きで、オムニバスCDをレンタルしたり、ラジオを録音したりして、聴いて歌って踊っていました。

実家にケーブルテレビが導入されてからMTVを毎日観るようになり、90年・00年代のR&Bにどハマり。
その頃から漠然としたアメリカンカルチャーへの憧れが芽生えて、英語で歌ったり書いたりするようになりました。

日本ではその年代のR&Bにハマった人って結構多いんじゃないかと思います。さらに言うと、そこでR&Bのイメージが止まっているという人、居ませんか?R&Bシンガーと名乗りながらこんなこと言うのもあれなのですが、私がその一人でした(恥)

一昨年の夏、R&BプロデューサーのShingo.Sに出会い、aimiとして楽曲制作をしていくことを決めたんですが、その日を境に現行のR&Bを研究するようになりました。「え、こんなにいいアーティストがたくさんいるの?」と衝撃を受けました。今世界的に再熱しているR&Bシーンを語る人間はもっともっと居ていいはずだ!と謎の使命感に駆られて、今に至ります。

 ということで、『The Conscious of R&B』では今ホットなR&Bアーティストが何を考え、何を感じ音楽を作っているのか、作品に隠された『意識』に注目して、勝手な私の解釈も交えながらお伝えできればと思います。

前置き、長。(ごめんなさい)
-aimi




今回紹介するのは、最新アルバム『Chilombo』が全米R&Bアルバムチャートで1位に君臨し、2021年のグラミー賞・アルバムオブザイヤーにノミネートされている『Jhené Aiko(ジェネイ・アイコ)』です。まずは2020年の名盤『Chilombo』制作に至るまでの Jhené の人生を駆け足で紹介していきます。



Jhené はLA生まれの魚座で、アメリカ・スペイン・ドミニカ・日本の血を継ぐR&Bアーティスト。歌手として活躍する姉(Mila JとMiyoko Chilombo)を持つ五人兄弟の末っ子。音楽一家に生まれた Jhené は12歳という若さでレコード会社と契約、R&Bグループ「B2K」との制作をスタートさせます。

その後ソロデビューも決まっていましたが、学業に集中するため音楽活動を休止。そして20歳になった Jhené は娘 Namiko を妊娠。それを機に新たな決心と共に音楽シーンに舞い戻りました。

2011年にミックステープ『Sailing Soul(s)』で復活・デビュー。Kanye West, Miguel, Drake, Kendrick Lamarなど蒼々たる面子をフィーチャリングに迎え、話題になりました。

その翌年、Jhené に悲報が訪れます。兄弟の中でも最も仲が良かった兄 Miyagi を病気に失くしてしまうのです。Jhené は鬱に悩まされ、逃げるように薬物に頼るようになりました。死というものに向き合っていく中で、Jhené はやがて瞑想やスピリチュアリティに没頭するようになります。

なかなか壮絶な人生を送ってきた Jhené は自分自身を癒すために音楽を作ってきましたが、『Chilombo』では音楽に対する意識に大きな変化がありました。

「いろいろな人が私のところに来て、私の音楽が彼らの人生を助けていることを伝えてくれたの。Chilomboではそれを本当に意識するようにしたわ。」音楽を通して自分だけでなく、他の人を助けることがアーティストとしての使命であることを自覚したとも話しています。

Jhené はサウンドヒーリングを学んでいて、シンギングボウルという楽器を実生活や音楽に取り入れています。つい最近もシンギングボウルを使ったホームセッション動画がアップされていましたね。Chilomboに収録されている全曲に、それぞれ違うシンギングボウルの音色をレコーディングしたとか。

それぞれのキーがもたらすヒーリングの効果を理解した上で制作していたそうです。




肝心の歌い手としての魅力といえば、歌声そのものですよね。癒し成分が入っているんじゃないかと思うほど、心にすっと入ってくる歌声で一節聴くだけで Jhené だとわかります。

独特な「揺らぎ」があって、それが気持ちいい。アコースティック楽器やパーカッションの音色との相性が抜群で、リリックも相まって神秘的な雰囲気を醸し出します。今回歌詞には触れませんが、かなり大胆でセクシュアルな内容も多いですね。

このアルバムはキャスティングがとにかく豪華。
Big Sean や H.E.R.、Nas、John Legend、Ty Dolla $ignなどもフィーチャリング参加しています。

個人的には Nasとの「10k Hours」と John Legendとの「Lightning & Thunder 」の歌詞にうっとりしてしまいました。
もちろん H.E.R.との「B.S.」、後にリリースされたデラックスエディションに収録されている Kehlani Remix も痺れました。

デラックスエディションですが、
3枚組のアナログが2月上旬から発売されるそう。



『Chilombo』というアルバムタイトルは Jhené のファミリーネームで、父が20代の頃、自身の名前を変えた時に名付けたそう。
「Wild Beast(野獣)」という意味があり、パワフルな女性が多い Chilombo 家にはまさに野獣の血が通っているのかも。そんな女性としても自信に満ち溢れる Jhené からもう目が離せません。

2020年は世界中が立ち止まり、今までに経験したことのない一年になりました。ステイホームやソーシャルディスタンスといった言葉が生まれ、外に向かっていたエネルギーはもれなく内に向かうようになりました。そんな今だからこそ、Jhené の音楽は沢山の人の心を支え、癒しているのだと思います。

 2021/1/29



< INFO>



先月12月9日に私がリリースした『Fight No More』という曲は Jhené にかなりインスピレーションを受けました。私のルーツでもある沖縄でミュージックビデオを撮影しました〜!

1月27日(水)にはニューシングル『The Wave feat. Furui Riho』が配信リリース決定しています。日の目を見るまで波に乗っていこうという私たちの決意表明のような楽曲になっているので、是非チェックしてもらえたら嬉しいです!

▼Spotifyにてプリセーブ/iTunesにて先行予約受付中
orcd.co/thewave

▼The Wave feat. Furui Riho (Official Video)  ※1月27日(水) 夜20時MVプレミア公開



<Profile>




aimi

コンテンポラリー R&B シンガーソングライター。千葉県成田市出身。幼少期にソウルやディスコミュージックを聴き始め、90's, 00's R&B に影響を受ける。
学生時代に留学先のイギリスマンチェスターでライブオーディションに出場し、アジア人として初優勝。歌手の道に進むことを決意する。
長年のライブ活動と自主制作を経て、2020 年『aimi』として新たなプロジェ クトを始動。
2019 年、音楽プロデューサー Shingo.S との出会いをきっかけに、楽曲制作をスタート。
2020 年5 月にリリースしたデビュー EP「Water Me」が iTunes R&B / ソウルチャートで初登場 1 位を獲得。リード曲「Sorry」が J-WAVE の SONAR TRAX に選ばれ、パワープレイされる。
楽曲は 英語と日本語両方で制作しており、国境を越えた音楽活動を目指し、精力的に活動している。
2021年 1 月より block.fm にて DaBook と DJ AKITO (Chilly Source) と R&B プログラム『Vibe-In Radio』のパーソナリティを務める。
また disk union 公式サイトにて R&B 楽曲を紹介する連載コラムも担当。

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