ディスクユニオン ソウル / ブルース・SHOP's バイヤーズ・チョイス 3月

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2024.04.01

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ディスクユニオンのスタッフが最近入荷のソウル / ブルース商品の中からおすすめ商品を紹介!

今月入荷の最新作や最近入荷の準新譜の中から注目タイトルをソウル / ブルースのスタッフがまとめてレビューしました。
毎日のように新譜がリリースされる中、見逃している商品も多いのではないでしょうか?この機会に是非ご一読ください!



BACAO RHYTHM & STEEL BAND / BRSB
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008777164


 カリブ海で生まれ、55米ガロン(210L)のドラム缶から造られる楽器「スティールパン」を、バンドの象徴とすることから名付けられたであろう1stアルバム「55」に心躍らせた2016年。それから、早8年、彼らは常に最高を更新してくれる。

ドラムの太くザラザラした質感に絡む柔らかくもキレのあるパーカス、シンプルでどこか優しいベースとギター、人間味のあるトランペットやサックスのメロディとリフ、そこに本場トリニダード・トバゴで習ったというスティールパンが抗えない高揚感を演出する。

今回過去作全てのアルバムを聴き直したところ、質感は1stに近く、バンド名の頭文字をアルバムタイトルにしているあたり、原点回帰と最高傑作という、彼らの自負、自信の表れを感じる。

また、ドイツを代表するファンクバンド"Mighty Mocambos"のメンバー"Bjorn Wagner"がはじめたとか、今までのソウル、R&B、ヒップホップのニクいカヴァー選曲センスが最高ってのはもちろんですが、やはりオリジナルの楽曲や、各メンバーが素晴らしくないと、ここまで評価されないと思うのです。

そんな今作オリジナル曲の個人的押しはアフロビートに挑戦した「Treasure Quest」。

ミドルテンポの腰にくるグルーヴで、アフロビート風では無く、ちゃんと1拍目にバスドラのダブルを入れているのは流石のこだわり。
今後のカバー候補にはテクノなどにも挑戦したいとインタビューに載っていたので、そちらも楽しみですね。あとはいつか来日してフェスに出てくれたら嬉しいなと。

ソウル、ヒップホップのブラック・ミュージックはもちろん、レゲエやカリブ海のトロピカル、エキゾチカ・サウンド好きにも刺さる、お薦めの内容です!


今回収録のカヴァー曲
GAME & 50 Cent「How We Do」
DRAKE「Hotline Bling」
CLAUDJA BARRY「Love For The Sake Of Love」
2pac「Got My Mind Made Up」
MURA MASA & A$AP ROCKY「Love$ick」

(ソウル / ブルース WEB 黒須遊)




BOBBY OROZA / QUEEN OF THE BARRIO / GODDESS
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008800301


モダンソウルプレイヤー、BOBBY OROZAの2024作。
毛羽立つ心がほっとするイントロの鍵盤から始まり、クリスピーで繊細なドラム、シンプルで骨太なベースラインに自然と身体が反応するテンポ、左右に振られたギター2本、絶妙なところで入ってくるホーンセクションたちを浴びながら、必要な音が入念に選び抜かれているのが伝わってくる。
ポジティブに淡々としながら、日常的に聴きたくなる、温もりあり浮遊感ありの生活感が最高の2曲。

楽曲全体に漂うどこか寂しげなムードのなかで響くBOBBYの優しい声は、"ひとり"の焦燥感、孤独に寄り添いながら、一緒に並んで散歩してくれているような存在感がある。

気分を選ばない、「あ、これが聴きたかった」となる1枚。
B面に収録されている「GODDES」は今のところ、7inchでしか聴けないので是非に!

(商品部/ソウル担当 阿部友馬)




NAYUTAH / KEEP IT UP(DJ KOCO Re Edit) / STAND UP(DJ KAWASAKI 45Edit) 
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008777353


シーン期待の “時代を変える、時代のガール” こと大型シンガー、NAYUTAH の最新7inchシングルが、RYUHEI THE MAN主宰のAT HOME SOUNDからリリース。
「KEEP IT UP」は、DJ KOCO a.k.a. SHIMOKITA の手によりアップデート!

さらに全面プロデュースを手掛ける DJ KAWASAKI による、新生 「STAND UP」をそれぞれ収録。

「KEEP IT UP」は、MODERN~BOOGIE FUNKな原曲に対して、アタマから強力なブレイクビートが登場し、ビートに合わせて頭を振ってしまう展開に。この辺りはDJ KOCO a.k.a. SHIMOKITAの真骨頂、もはやRe-Editの枠を超えた新しい世界観が楽しめます。

もう一方のDJ KAWASAKI 45Editは、原曲に対してよりビートが強調されたキャッチーな80sサウンドのような煌びやかな世界観を感じます。

両曲共に原曲とはまた違う世界観が広がっておりますので、アルバムで聴いていた方も是非ゲットしていただきたい。

(横浜関内店 横山 尚吾)




THEE SINSEERS  / SINSEERLY YOURS
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008804041


PENROSEやCOLEMINEから極上の7インチをリリースしてきたLAのベテラン・チカーノ・ソウル・バンドTHEE SINSEERSが待望のフルアルバムをリリース!
古き良き時代を彷彿とさせるエレガントなアレンジとサウンドに甘いボーカルがのった最高の仕上がりです。
イースト・ロサンゼルスで絶大な人気を誇るという彼らならではの『本物』にしか出せないこの空気感は堪らないものがあります。
既発のシングル曲と被りが少ないことも、こつこつ7インチを買ってきたファンにとっては嬉しいところ。
イナたいジャケットデザインも最高!
カラー盤もあるのですがヴィンテージ感を堪能したく、あえて黒盤LPを予約してしまいました。

(ソウル / ブルース WEB 高橋一)




V.A. / BEEHIVE BREAKS
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008807510


信頼のNUMEROがこれまでのセレクションから女性アーティストによるナンバーをピックアップしたファンク/ソウル集。ATHENS OF THE NORTHからリイシューもされた、ホーンがかっこいいSANDY GAYE「Watch The Dog That Bring The Bone」、やたらと銃声がけたたましいBETTY WRIGHT「Mr. Lucky」のどレアな2曲、そしてMARVA WHITNEYが流石のスクリームをかます72年作「Daddy Don't Know About Sugar Bear」という冒頭のド派手なファンク3連発で一気に持っていかれます。続くTHE TRINIKASの中毒性の高いスロウ、「Remember Me」(JURASSIC 5ネタ)以降もキッズ・ソウル~グループ物、さらにはブルースやガレージ寄りな楽曲からもファンクなテイストを感じ取れてしまう濃厚な全15曲。女性ファンクの編集盤といえば『SISTER FUNK』(BBE)、『SISTER FUNK 2』(JAZZMAN)という金字塔シリーズ、そしてBGPからの『FUNK SOUL SISTERS』シリーズなどありましたが、そこに連なる新たな名作コンピの誕生です。
(吉祥寺店 沢野太郎)




PALE JAY  / IN YOUR CORNER / BEWILDERMENT
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008807509


LIKE A デストロイヤーな赤い目出し帽ルックとは裏腹に、抜群のSWEET SOULを聴かせてくれる"PALE JAY"の23年アルバム『BEWILDERMENT』 から名曲「IN YOUR CORNER」が嬉しい7インチリリース!
PVからして最高過ぎる(本人のノリが最高)この曲は、ご陽気かつ多幸感溢れる軽快なパーカッシヴなリズムセクションに明るいウワモノを重ね、ファルセット・ヴォイスの中に少量の苦みを効かせて聴かせてくれるクラシック中のクラシック!
フリップ・サイドにはアルバムタイトルにもなっている「BEWILDERMENT」を収録。
こちらはボトムのしっかりしたSWEET SOULのお手本のような安定の1曲となっております。

(ユニオンレコード新宿 松本豪雄)




LIASON / LIFE / DISCO PARTY
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008817354


ベイエリアのレジェンドグループ、LIASONが1977年に自主レーベルA.L.C. RECORDSから極少数枚リリースした激レア7インチが奇跡のリイシュー!
注目はAORのテイストもある極上メロウソウルの「Life」!この曲は伝説的DEEP FUNKイベントSERCHINGにてDJプレイされた時に初めて耳にして衝撃を受けた記憶があります。
もちろん、裏面のベイエリアらしい軽やかなクロスオーバーファンク「Disco Paerty」も必聴のダブルサイダー!ニューディスカバリーされてから随分と時が経ちましたが目出度くリイシューされた事で、多くのソウルファンにこの隠れた名曲が届けば良いと思います。

(下北沢店 安田祐士)




LEE TRACY & ISAAC MANNING  / FOXY LADY
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008821262


1989年に1枚のシングルを残したLEE TARCYとISAAC MANNINGによる未発表音源をATHENS OF THE NORTHがリリース。
2022年にシングル曲+未発表曲の編集盤が発売されましたが、今回は未発表曲+アルバムから1曲を7インチにシングルカットしました。
ソウルを基点にダブ、エレクトロなどの影響もありつつ、自主盤らしいローファイなサウンドがかなり中毒性の高い内容になっております。
アルバムでは初期のシカゴハウスに近いかなりマッドなスキットや曲もありましたが、今回のシングルはどちらも歌メインの曲です。
A面は未発表曲にドラムを足してよりダンサブルな仕様にした密室ファンク。B面はアルバムからリズムマシン+チープなシンセによる浮遊感漂う幽玄なゴスペルソウルになっておりどちらもおススメ!
NUMEROのコンピ『PERSONAL SPACE』に収録さているアーティストが好きな方やアウトサイダーミュージック好き、宅録音楽好きには大推薦の内容です!!

(柏店 及川 遼太)




NAUTILUS  / Move On Up feat. Mizuki Kamata (DJ JIN Re-edit) / Beyond the Redemption
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008753789


レアグルーヴ次世代バンド NAUTILUS のダブルサイダー7インチをご紹介。

2021年リリースの CURTIS MAYFIELD「Move On Up」のキラー・カヴァーに DJ JIN (RHYMESTER) がブレイクから始まる最高なエディットを施した本作。

盟友、カマタミズキの力強い歌声と共に、よりグルーヴィーでフロアライクに仕上がっております。

フリップにはオリジナル・ジャジー・ファンク 「Beyond The Redemption」を収録。

23年末に発売したアルバム『A STORY ABOUT YOU』 の中でも1.2位を争う人気曲であり、24年2月に 渋谷 Gee-ge で行われたアルバム・リリース・パーティーでもひときわ存在感を放っていました。

大雪の翌日にも関わらず多くのお客様が訪れ NAUTILUS の注目度の高さが伺えます。

そういった期待を背負って昨年に続き、今年も7月にドイツ・ツアーに旅立つ NAUTILUS の今後からも目が離せません。

(ソウル / ブルース WEB荒井克宏)




PRINCE / VAULT: OLD FRIENDS 4 SALE
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008807529


2016年4月21日に57歳の若さで急逝したプリンス。あれから早8年。

1999年作22作目のスタジオ・アルバム『The Vault... Old Friends 4 Sale』が初のアナログ化。
このアルバムはワーナーとの契約が終了となる最後のスタジオ・アルバム。

収録曲、「5Woman」は90年のヌード・ツアーで来日中に東京のワーナー・ジャパン所有のスタジオでベーシック・トラックを録音したとか。
当時はCDとカセットのみのリリースだったので、ぜひアナログをお手元に!

(お茶の水ソウル/レアグルーヴ館 花城清一郎)




GHOST FUNK ORCHESTRA  / A TRIP TO THE MOON
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008794392


架空のサントラ風味なアルバムってのは色々ございますが、これはその一言では語れないバラエティにとんだ内容。

そう、2019年からコンスタントにリリースを続けるGHOST FUNK ORCHESTRAによる2024年作がこちら。

先ほど言ったように、冒頭から聞くとファンクでサントラっぽく仕上げるのか?と思うんですがいやはやエキゾチックでコズミックで、はたまたヴィンテージソウルか?とも思いきや、ん?違うクラブジャズっぽいかもと、、様々な顔を見せてくるうちにアルバムを聴き終わってしまう感覚。

タイトルの「A Trip To The Moon」からも、なんとなくこのバンドが曲を通じて異空間へ連れて行ってくれてるのかもと想像をかきたてる内容です。

なんか深いか浅いかよくわからないこといってますが、冒頭のファンクナンバーからラストのタイトル通りのダークなグルーヴまで飽きはさせないオススメ盤ってことはお伝えさせていただきます。

(大阪店 江藤玄太)




DAVE GUY  / FOOTWORK / MORNING GLORY
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008796546


初っ端のドラムフィルインから期待感高まるトランペッターDAVE GUYの初作品!

温かみを感じるバックトラックの上を縦横無尽に駆け回るホーンが一聴して良作と納得出来る本作。

今までの作品以上に、ソロならではとも言える暴れっぷりは彼がまるで歌うかのようなフレーズが多々感じられ、インスト作ではありますがまったく飽きのこない展開となっております。

安全安心、我らがBIG CROWNからリリースという事で、やっぱりハズれ無しと思える一品です!

(名古屋店 藤本康寛)




DONNY BENET / INFINITE DESIRES
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008759288


前作となるEP、 『LE PIANO』はバレアリック感のあるインスト作でしたが、今回はボーカル入り。

2018年の出世作『MY EXPERIENCE』で彼を知った私にとっては一曲目のイントロで極太ベースが流れた瞬間コレコレという感じ。その一曲目、「Multply」は先行リリースもされており、今作の中でも白眉のトラック。

サビは誰もが知るあの名曲のオマージュとなっており、(ですよね?)後半〜アウトロではライブ盤さながらにヒートアップ。

前作のクールでチルな作風からの反動の様なファンキーな演奏に上がります。

その後も808使いのスロウ「Forbbiben Love」など高品位な曲が並び、8曲40分足らずのコンパクトさながら大満足。

でもやっぱこういうのは夏に聴きたいとおもっちゃいますね。

(新宿ソウル・ダンスミュージックショップ 山本 大騎)




GARY CLARK JR. / JPEG RAW
https://diskunion.net/black/ct/detail/DFN240213-004


4度のグラミー受賞、オバマ元大統領からの賞賛、近年では映画「エルヴィス」での俳優デビューなどマルチに大活躍するブルース・ギタリスト、GALY CLARK Jr.の新作が5年ぶりに発表されました。
クラプトン、ジェフ・ベックなどのロック・レジェンドとの共演や、エド・シーランやビヨンセ、デイヴ・グロールといった現行の音楽シーンを中心で引っ張ていくメンバーとも共演している彼の今作の共演メンバーも豪華!!
ジョージ・クリントン、スティーヴィ・ワンダーのレジェンド勢からNAALA,KEYON HAWARDといった現行ミュージシャンなどを起用。
さて、肝心な内容だが今作はヒップホップやジャズといった要素が多く散りばめられ、さらにはサイケ、エレクトロといった要素が混ざっている。
多くはここでは語りきれないが個人的な感想としては前作より優しくシンプルで且つ壮大。といったイメージでそっと寄り添いつつも鼓舞してくれるような印象を抱くアルバムだ。


(新宿中古センター 中沢光)




UMI / トーキング・トゥー・ザ・ウィンド
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008785540


日米をルーツに持つR&BシンガーUMI。2023年にもイベントの出演や単独LIVEの成功などございましたが、4月に東京、大阪、福岡、京都のイベントへの出演と来日が決定したUMI。

1月にリリースされた4曲入りEPがその来日記念盤として日本独自企画で7インチ・サイズ・ジャケットでリリース。
これはファンは是非とも手に入れたい!
この瞬間を楽しもうという思いを込めた『why dont we go』は踊りたくなるポップなR&B。

日本語リリックがキュートな『happy im』、 『not necessarily』はUMIらしいオルタナティヴなスロウ。

聴くたびに新鮮な気持ちになれる瑞々しい『SHOW ME OUT』がイチオシ!!

(お茶の水ソウル/レアグルーヴ館 山本奈緒)




COUSIN KULA  / VITAMIN D
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008775737


イギリス西部ブリストルを中心に活動するバンド、COUSIN KULAが2年ぶりとなる新作をリリース。前作はほぼ全てスウィート&ソフトな楽曲で構成されたリラックス・アルバムだったが今作はメロウ・ブギーの影響が色濃く反映されている。
特にフレンチ・ブギーを意識したような「Poisoned」、前作の流れを踏襲したシルキーな「Good Feelin'」、タイトな正統派ファンクが展開される「Summer's Comin Bébé」など良曲多し。個人的にこのアルバムの白眉は「Softest Touch」。トロピカルなスパイスをまとった良メロウ・グルーヴに仕上がっており、気だるい夏の午後が目に浮かぶ。これはシングルカットして欲しいくらいだ。
今後彼らがどういう方向性に進むのか不明だが、時流を捉える力はありそうなので期待して動向に注視したい。

(お茶の水ソウル/レアグルーヴ館 鈴木諒祐)




LOUIS JORDAN / SOMEBODY UP THERE DIGS ME
https://diskunion.net/black/ct/detail/1008817356


ブルースをジャンプさせた男、ルイ・ジョーダンのマーキュリー必殺音源がコレクタブルな10インチ再発で登場!ご機嫌なジャンプ・サウンドは相変わらず、そこに切り込むミッキー・ベイカーのギターが強烈な印象を残す屈指の名録音と断言してしまおう。USオリジナルの1957年マーキュリー(MG20242)盤LPと同時期にUKでリリースされた10インチ(MPT7521)のリイシューという訳だが、丁寧な仕事に定評のあるベア・ファミリーだけにこれは見逃せません。高音質リマスタリング、高音質プレス、500枚限定カラー・ヴァイナルとう点も高ポイント。こういうリイシューを待っていました。ジャンプ系の秀逸なデザインのアルバムはやはりレコードに限ります!超オススメ盤です!
(町田店 秋元)