DJ daddykayのKeep On Spinnin' VOL.14 『ASTON GREY PROJECT / SENSUAL SIDE』

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2016.10.06

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今回はスムース・ジャズです。 アストン・グレイ・プロジェクトの『The Sensual Side』をご紹介します。

プラチナム・ヴァイブ・レコーディングというレーベルのオーナー、クリス・クレイを中心とした、ドウェル・ジョーンズ、
ガベリアル・ベロ、ライオネル・サミュエル、ブランドン・グリーンで編成されたプロジェクトに、曲ごとにゲスト・ミュージシャンや
ヴォーカリストがゲスト参加するスタイルです。

電話のやりとり風なインタールードに続いて雪崩れ込むTK-2「Get Home To You」(bpm100)は頭からのサックスが気持ちいい、ビートの効いた爽やかなリズム・チューンです。
ファースト・ヴァースではサックス、女性ヴォーカルのフックを挟み、セカンドではピアノ、次はギターがフィーチャーされた、適度に軽くてすごく耳障りの良いナンバー。

TK-3「Another Episode」(bpm119)はサックスとギターが主役の、こちらも身体を揺さぶらせてくれる心地よい一曲。
TK-4「Your Lovin' Drives Me Crazy」(bpm86)はbpmもグッと落ちて、控えめなサックスとシンプルなベースのリフレインが夕暮れ時を連想させます。TK-5「Just To Be With You」は一気にとろけさせてくれるスロウ・ナンバー。車の中やベッドルームでここぞという時にかければムードが高まること間違いなしです。 TK-6「Touch It」もTK-5と同タイプのムーディーなナンバー。やるせなく、切なくなってきます。

TK-8「For The Love Of You」はタイトルを見てお分かりの通りアイズレー・ブラザーズのカヴァーとなります。
ここでゲスト・ヴォーカリストとして登場するのがちょっと久しぶり感のあるシー・シー・ペニストン。(2014年に新曲をリリースしてますが...) こちらに収録のSerenade Mixと銘打たれたリミックスはビートを排してシー・シーのヴォーカルを前面に出した、照明の暗めな人の少ないバーでかければハマリそうなナンバーに仕上がってます。 なお、サックスも吹き荒れるこの曲の通常ヴァージョンは2015年リリースの『Changing The Game』というアルバムに収録されてます。

TK-11「I Want You」はもちろんマーヴィン・ゲイのカヴァーです。この盤収録のSensual Mixはまさに官能的、セクシャルな
雰囲気満載です。 TK-17「Come Live With Me」では再びマーヴィン曲を取り上げてます。よっぽどマーヴィン&リオン・ウエァ
 (TK-11&TK-17の原曲の作者)へのオマージュが強いんでしょう。 こちらの曲の通常ヴァージョンはモンテル・デュプリが
ヴォーカルを務めた、2013年リリースの『Chill Lounge』に収録されてます。
ラストのTK-18「Feel Like Making Love」もロバータ・フラックの大名曲のカヴァー、そして既出曲のリミックスとなります。
こちらの通常ヴァージョンも『Chill Lounge』に収録されています。

このアルバムの面白いところ、と言うかいいところは全曲薄っすらと曲の変わりめがカブってるというところ。通して一枚聴いていて
も疲れないし何とも言えない気持ち良さが残ります。この手のアルバムは長く聴き続けられるというところ。この盤も曲を飛ばして
しまうような駄作は無く、通して聴いて実に心地良い一枚です。

■DJ daddykayのKeep On Spinnin' 過去の記事一覧はこちら



DJ daddykay

Soul、R&B、Hip Hopの魅力にどっぷりとハマって以来約三十数年黒音を聴き、届けてきたヴェテランDJ。
そのDJスタイルはMaster Mixを基本としたオールドスクールライクなPLAYながらも、新譜の動向やトレンドのFLAVORにも敏感で、音楽への愛情とGROOVE感に満ちたPLAYにはファンも多い。

西麻布CHIC、横浜麦田Sugar Shack、西麻布SSB、調布Cobra Freak、千駄木GROOVE、横浜LUTHER、新宿NEO Masquerade、亀戸Charlie等
数 多くのSOUL BAR、CLUBでPLAYの経験を持ち、The Beats, Mo' Better Groove, New Jack Revengers, Buddy等のイヴェントでも活躍。MIX CDでも全国的に多くのファンを持つ、生粋のBLACK MUSIC LOVERである。