DJ daddykayのKeep On Spinnin' VOL.15 『RENE ROSE / FUNKY ATTITUDE』

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2016.12.28

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今年2016年2月からスタートしたこの企画も15回目の今回、今年の最後にご紹介するのはレネイ・ローズの『Funky Attitude』です。
本名ジリアン・レネイ・ウィルソン。サンフランシスコ生まれの彼女は幼い頃から母親の聴くソウル・ミュージックに慣れ親しんでいたそうです。 2007年頃から曲作りを始め、2010年、2012年にそれぞれ配信のみのアルバムをリリース。晴れてフィジカル盤で広くお披露目となるのは今回が初となる盤。過去のデジタル・アルバムはほぼ自主盤に近いものでしたが,本作はこのコーナーでもたびたびご紹介しているレーベル、Diggy Down Recordzからのドロップという事で期待も高まります。

早速曲の方、行ってみましょう。

TK-1「Number One」(bpm112)はブリブリなベース・ラインが気持ち良い、ライトなディスコ・チューンです。
制作陣もネス・D (ザ・タッチ・ファンク)やヒック・ボックス(専属ビート・メイカー)で固められた、完全自社製品、な一曲。

TK-2「Feels So Good」(bpm97)は、キましたね~!ソウル・ファン好みなネタ使い。
カシーフ制作の傑作曲、ハワード・ジョンソン「Keepin' Love New」をモロ使いしたドリーミー・ミッド・ダンサーです。後半にはダイアナ・ロス「Upside Down」の一節も飛び出す楽しい仕掛けもありますよ。 制作の中枢を担うのはこのレーベルとも関わりの強いワッズ(Wadz)です。

TK-3「Funky Attitude」(bpm116)も大ネタ一発、レイディオのディスコクラシック、「Hot Stuff」を大胆使用したファンキー・ダンサー。ここで演奏されるベース・ラインはS.O.S.・バンドを意識している感じがしますねぇ~。そういった意味では親しみ易い一曲。

TK-4「Heat It Up」(bpm104)もネタ使いがキラリと光る小品。ここではつい聴き逃しちゃいそうな、控えめに使用されてるのはクール&ザ・ギャングの「Too Hot」。デュエットの相手は、こちらもDiggy Down所属のB・トンプソン。曲の歌い出しはブランディ&レイ・Jの歌った、フィル・コリンズのカヴァー「Another Day In Paradise」にそっくりです。

TK-5「Without You」(bpm109)はややチープなトラックながら低重心なビートが身体を揺さぶらせてくれるダンス・チューン。

TK-6「Dancefloor」(bpm118)はさらにテンポアップしたフロア映えする、ブギーな一曲。

TK-7「In The Bay」(bpm92)はレイド・バックした西海岸の匂いがプンプンの、まさに夕暮れ間近の海岸とかで聴いたらハマりそうなメロウ・チューン。

TK-8「Free Your Mind」
(bpm113)は骨格のハッキリしたビートにスペイシーなシンセが絡んでくるナイス・ダンサー。

TK-9「Patch Things Up」(bpm93)は    90's R&Bの匂いのするリラックス・ナンバー。

TK-10「Turn Me On」(bpm117)は疾走感のあるビートに、挿入されるカウベルがオールドスクールな雰囲気を醸し出してる、踊れるナンバー。

TK-11「Stimulation」(bpm86)はワッズ制作。この安定のメロウネス感はホント安心して聴けますよね。

TK-13「Funky Attitude (T-Groove Remix)」(bpm116)は日本の誇るグルーヴ・メイカー、T・グルーヴことYuki Takahashi氏のリミックス作品。
オリジナル・テイクで使われてた強烈なネタ感を排除して、そこにスティーヴ・ワシントン率いるスレイヴのファンク汁を塗したかのような黒いうねりをブチ込んだ最高のリミックスです。

TK-14はTK-7のリミックス。こちらも勝るとも劣らない、良い仕上がりです。
アップからミッドまでバランス良く並べられた曲は一枚通して聴いても飽きる事無く楽しめるのもお勧めできます。

2017年も不定期ですが、いい盤を紹介していきたいと思います。来年もよろしくお付き合いください。 DJ daddykay

■DJ daddykayのKeep On Spinnin' 過去の記事一覧はこちら



DJ daddykay

Soul、R&B、Hip Hopの魅力にどっぷりとハマって以来約三十数年黒音を聴き、届けてきたヴェテランDJ。
そのDJスタイルはMaster Mixを基本としたオールドスクールライクなPLAYながらも、新譜の動向やトレンドのFLAVORにも敏感で、音楽への愛情とGROOVE感に満ちたPLAYにはファンも多い。

西麻布CHIC、横浜麦田Sugar Shack、西麻布SSB、調布Cobra Freak、千駄木GROOVE、横浜LUTHER、新宿NEO Masquerade、亀戸Charlie等
数 多くのSOUL BAR、CLUBでPLAYの経験を持ち、The Beats, Mo' Better Groove, New Jack Revengers, Buddy等のイヴェントでも活躍。MIX CDでも全国的に多くのファンを持つ、生粋のBLACK MUSIC LOVERである。