DJ daddykayのKeep On Spinnin' VOL.27 『ROSZUNN / STARLIGHT』

  • SOUL/BLUES/GOSPEL
  • DJ daddykayのKeep On Spinnin'

2018.03.28

  • LINE

  • メール
ROSZUNN / STARLIGHT


今回もRNB MADNESSシリーズから、8枚目のご紹介となるラズーン(Roszunn)の2015年産作品、『Starlight』をピックアップしました。


1986年生まれの現在31歳、アトランタから西に約240キロの場所に位置するアラバマ州のピンソンという町に生まれたラズーンの家庭は教会音楽に溢れていたそう。

そうなると歌のキャリアのスタートは教会でゴスペル・ミュージックからというのは自然の流れ。10代前半から音楽制作を始め、現在はフロリダ州オーランドに住み精力的に制作活動をしているようです。

ギター以外の、プロデュースからソングライティング、ドラムス、ヴォーカル、エンジニアリングまでこなしたこのアルバム、全体的に甘くメロウネスな香りに包まれた、リラックスして聴ける一枚となってます。


TK-1「Stargazed」bpm84は控えめなビートとシンセのループに、唯一クレジットされているクインティン・トーマスの脇役に徹したギタープレイが、主役のファルセットを交えた優しい歌声とマッチしたナンバー。


TK-2「
Starlight」bpm90は力を抜いたヴォーカルとストリングス・シンセが円やかに響き、聴く者を幸せな気持ちにさせてくれる一曲。


TK-3「
Your Milky Way」bpm82は個人的にアルバム中のベスト・トラックかなぁ。イントロの水滴を連想させるようなシンセ音とアーニー・アイズレーを思わせるギターが印象的なミッド・スロウ作。ビートの鳴りもメリハリがあって気持ち良いです。


次曲に続くプレリュード的なTK-4を経由して、TK-5「
Time Machine」bpm71は連打するバスドラとシンプルながら何種類もの音を使ったオケ、そして多重録音された厚いコーラスワークがゴージャス感を醸し出しているミッド・スロウ曲。


TK-6「
Give Me One Chance」bpm88は繰り返されるシンセのフレーズがクセになる小品。


TK-7「
I Want You」bpm45はほとんどビートを排除したトラックとオーケストラ・シンセに乗って愛を語りかける甘い一曲。


ここでまた次の曲への前振りみたいな解釈のTK-8を経てTK-9「
Goodbye」はイントロでのクインティンのギターが印象的で、途中で鳴り響くホーン・シンセが妙に耳に残ってしまう、三連のリズムが心地良いナンバー。


TK-10「
No Room For You」bpm78は薄いビートと綺麗なシンセ、そしてギターが交錯する、静かなところでまったり聴きたい一曲。


TK-11「
Shooting Star」bpm66も大人しく控えにまわったビートと決して強く主張しない美しい音のシンセと主役のファルセットが溶け合った、このアルバムでの典型的なスタイルの曲。


TK-1なんかはビートをガッチリはめ込んだ、踊れるリミックスを聴いてみたいです。

■DJ daddykayのKeep On Spinnin' 過去の記事一覧はこちら


DJ daddykay

Soul、R&B、Hip Hopの魅力にどっぷりとハマって以来約三十数年黒音を聴き、届けてきたヴェテランDJ。
そのDJスタイルはMaster Mixを基本としたオールドスクールライクなPLAYながらも、新譜の動向やトレンドのFLAVORにも敏感で、音楽への愛情とGROOVE感に満ちたPLAYにはファンも多い。

西麻布CHIC、横浜麦田Sugar Shack、西麻布SSB、調布Cobra Freak、千駄木GROOVE、横浜LUTHER、新宿NEO Masquerade、亀戸Charlie等
数 多くのSOUL BAR、CLUBでPLAYの経験を持ち、The Beats, Mo' Better Groove, New Jack Revengers, Buddy等のイヴェントでも活躍。MIX CDでも全国的に多くのファンを持つ、生粋のBLACK MUSIC LOVERである。