鑑識レコード倶楽部

MAGNUS MILLS マグナス・ミルズ

ロックのシングル盤を愛してやまない男達を主人公にしたイギリスの小説

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1,870円(税込)

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レーベル
アルテス・パブリッシング
国(Country)
JPN
フォーマット
BOOK
規格番号
4865592528
通販番号
1008458871
発売日
2022年04月15日
EAN
9784865592528
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商品詳細情報

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◎内容紹介
「俱楽部を作るんだよ。レコードをじっくり、
綿密に聴くことだけを目的にした俱楽部を。
いわば鑑識的に、いっさいの邪魔を排して聴くんだ」

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
「持ち寄ったレコードを黙って聞き、意見を一切言わない。この極度のオタク行為に潜む意義はあるのか、答えはまだ出ませんが、一気に読んでしまいました」

直枝政広(カーネーション)
「明かされるタイトルだけを頼りに、読みながらプレイリストを作った。音楽の迷路に迷い込む気持ち良さを存分に味わった。答え合わせは後のお楽しみだ」

月曜の夜、バーの小部屋に3枚のレコード盤を持ち寄り、厳格なルールのもとにただ黙って聴く──ストイックな倶楽部は順調に育っていくかに見えたが、やがてライバルが出現し、分裂の危機に揺さぶられる……トマス・ピンチョンがデビュー作を賞賛、イギリスならではの乾いたユーモアの名手が送る現代社会の寓話。

作中には60年代以降のロック、ポップスのタイトルが無数に登場するが、ミュージシャンやバンド名はいっさいナシ。そんな意地の悪い小説だが、作者本人が“The Official Forensic Records Society Playlist by Magnus Mills”と題したプレイリストをSpotifyで公開中!

英米文学翻訳の第一人者・柴田元幸によるあとがき、注解とマグナス・ミルズの著作ガイド付き。

訳者あとがきより───
「人物の過去も背景も示さず、ほかに何をやっているかも伝えず、ひたすらひとつの営みに携わるさまを、比喩などのレトリックにも頼らず描く。そうやって自主的に素材を貧しくすることを通して、この作家ならではの、オフビートな可笑し味が生まれてくる。無表情で可笑しいことを言ったりすることを英語ではdeadpanと呼ぶが、マグナス・ミルズほどdeadpan humourに長けた書き手もそうザラにいない」

◎著者プロフィール
マグナス・ミルズ Magnus Mills
1954年、英バーミンガムに生まれ、ブリストルで育つ。大学院を中退したのち、農場に柵を作る仕事に7年間従事。86年、ロンドンに移りバスの運転手となる。柵作りの経験をもとにした最初の小説『The Restraint of Beasts(邦題『フェンス』)』をトマス・ピンチョンが絶賛。バスの運転手が書いたブッカー賞最終候補作として話題となった。これまでに12作の長編と3冊の短編集を発表していて、本書は2017年の長編第9作にあたる。長編の邦訳に『フェンス』(たいらかずひと訳、2000年)と『オリエント急行戦線異状なし』(風間賢二訳、2003年、ともにDHC)があるほか、短編がいくつか訳出されている。

◎訳者プロフィール
柴田元幸 しばた・もとゆき
1954年、東京生まれ。米文学者、翻訳家、東京大学名誉教授。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、バリー・ユアグローなどアメリカの現代作家を精力的に翻訳。エッセイ集や翻訳をめぐる著書も数多い。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、2005年にアメリカ文学の論文集『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞、2010年に『メイスン&ディクスン(上・下)』(トマス・ピンチョン著、新潮社)で日本翻訳文化賞、また2017年には早稲田大学坪内逍遙大賞をそれぞれ受賞している。2015年に創設された日本翻訳大賞の審査員、文芸誌『MONKEY』(スイッチ・パブリッシング)の責任編集も務める。

◎目次
鑑識レコード倶楽部

訳者あとがき
訳注
マグナス・ミルズ・ブックガイド