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「主婦は家でぐうたら」している?
日本よりも家父長制が根強く、日本と同様に共働き世帯が急増する韓国で、
社会から卑下されマイノリティになりつつあるひとりの主婦が、
日本でも翻訳されている話題の書を含む15冊を読み解き、
こんな言葉を生む社会の仕組みの始まりをたどる旅へ──
「夫が妻を扶養しているのではなく、妻が、
夫を働きに出られるように扶養しているのだ。」
女性、男性、非婚女性、すべての人類のこれからを考えるための教養エッセイ!
目次
第1章 主婦たちの暮らす離れ島 「家で遊んでるんだって?」
主婦たちの住む世界はどうしてこうも違うのか ソースタイン・ヴェブレン『有閑階級の理論』
もう一度あの頃に戻るとしたら、やっぱり会社を辞めるだろうか レスリー・ベネッツ『女にとって仕事とはなにか』
私はどうして料理が嫌いになったのだろう ラ・ムンスク『専業主婦ですが』
第2章 問題の核心は”カネ"
私が生きている世界はどんなところか カール・マルクス『資本論』
私はなぜに会社を懐かしがるのか ゲオルク・ジンメル『貨幣の哲学』
どうして私はニュースに出てこないのか カトリーン・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』
3人の子どもを育てあげた専業主婦はなぜ年金をもらえないのか ナンシー・フォルバー『見えざる胸』
第3章 資本主義社会で女性として生きるということ
誰が、なぜ、女性に火をつけたのか シルヴィア・フェデリーチ『キャリバンと魔女』
誰が、誰に、依存しているのか マリア・ミース『国際分業と女性―進行する主婦化』
共存のためになにをすべきか パク・カブン『フォビアフェミニズム』
内側の見えない自分をどうのぞき込むか ロイ・バウマイスター『消耗する男』
第4章 境界線を越えたところの世界
なぜ、家事労働に賃金が必要なのか シルヴィア・フェデリーチ『革命のポイントゼロ』
尼僧が『父親授業』という本を出したらどんな反応がくるか 法輪『母親授業』
非婚女性と既婚女性は連帯できるか キム・ハナ、ファン・ソヌ『女ふたり、暮らしています。』
主婦はなぜ家族のことしか考えないのか ソ・ヨンナム『たんぽぽ麺屋』
訳 生田美保
チョン・アウン
1975年、全羅南道順天生まれ。世宗大学英語英文学科卒。外資系企業で通訳・翻訳の仕事をしたのち、ヘッドハンターとして活動。退職後、ビジネス書、エッセイなどの翻訳を手がけるかたわら、小説を執筆。2013年に『モダンハート』で第18回ハンギョレ文学賞受賞。長編小説に『その男の家に入った』、『ある日体の外に出た女』、『蚕室洞の人々』など、エッセイに『母親の読書』、『高い自尊感情の愛し方』など(いずれも未邦訳)がある。