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下野竜也&広島交響楽団の録音シリーズ第3弾!
広響プロ改組50周年にあたる2022年5月27日の定期演奏会ライヴが最新で登場。
2019年5月ライヴの第1弾の「第5番」、2020年11月の「第4番」に続く、期待のブルックナー!
今回は人気の「第7番」がリリース!
2019年12月に第1弾として発売しましたブルックナーの交響曲第5番(OSBR36033)、そして2021年3月発売の同:第4番(OSBR37010)に続き、いよいよ最新の「第7番」がリリースします。2017年4月から広島交響楽団の音楽監督に就任した下野竜也氏が就任直後に交響曲第8番を演奏し高い評価を得た後、満を持して初の録音を行ったのが2019年5月24日の定期演奏会ライヴの「第5番」でした。大曲に対し十分な準備と入念なリハーサルを行った上での演奏であり、自信を持って収録されたこの盤は全国のブルックナー・ファン含め大きな反響がありました。在京と在阪以外のオーケストラによるブルックナー録音自体が稀で、演奏される機会もさほど多くないなか、広島交響楽団による録音・発売の英断は日本のブルックナー録音史に新たな1ページを刻みました。その後もブルックナーの演奏予定はあったものの、コロナ禍で演奏会自体が開催されない事態が続いていましたが、続いて2020年11月15日の定期演奏会ライヴである「第4番」もまた期待を持って迎えられ、安定感ある演奏が高く評価されたことはご存知の通りです。
そして、2022年の5月27日のライヴである「第7番」が第3弾としていよいよ登場します。曲は人気も高く、ワーグナーチューバ4本を含むなど編成がこれまでより大きい曲でもあるため、両者がどのような解釈・演奏を行っているのか非常に興味深いですが、「旋律美に溺れない第7交響曲」の表題で解説書に舩木篤也氏が書いている通り、例えば第1楽章冒頭の第1主題では従来多くある演奏のようにじっくりと遅いテンポを採用するのではなく、「ブルックナーが指定したアラ・ブレーヴェ(2分の2拍子)、アレグロ・モデラートを重視」(解説書より引用)しており、更に一歩追及した姿勢であることがまずこの演奏の特徴でしょう。それにより、第3,4楽章とのバランスも考慮した全体としての「第7番」を構成面でも具体化していると言えます。さらに第2楽章では、下野氏自身が「ブルックナーの世界の完成形とも言えるこの第二楽章は、この交響曲の白眉であり、この世に存在する交響曲の中でも屈指の緩徐楽章だと思います」(解説書より引用)と語っている通り最大限評価しテンポ設定の難しさにも触れた上で、ブルックナーが求めた意図を汲んだ演奏を実現させています。朝比奈隆が切り開いた日本のブルックナー演奏の伝統を継承した指揮者として、下野氏の今回の解釈には注目が集まるでしょう。
収録は第1,2弾と同様、広島に本拠を置きこれまでも広島交響楽団と多くの録音を手掛けてきた、録音に定評があるブレーン株式会社が行っています。今回も素晴らしい音質は聴きもの。その成果を全国の音楽ファンに感じ取ってもらうに相応しい、シリーズ最新第3弾となりました。尚、今後もリリースを継続していく予定です。ご期待ください。
[以下、解説書より抜粋]
~ブルックナーの名演と言われる録音や実演に接して、どれも素晴らしいと思いつつも、このスコア通りの構成や、テンポ設定の難しさは常に疑問と課題でもありました。最後のホルンやワーグナーチューバによるテーマは、楽譜通りにすると息が持たない程、遅くて、大体、早くして辻褄合わせの様な演奏が多いと思います。
私は、敢えて、冒頭のテンポを比較的速めに設定し、ブルックナーの意図通りに演奏しました。そうする事により全体の構成を歪めることを回避出来たのではと思います。少し速いと思われる方もいらっしゃるとは思いますが。
個人的に堪らなく感動する箇所は、2度目に出て来る第一主題群の途中に挿入されるエピソードの部分です。練習番号K。鹿児島大学在学中に無謀にもこの交響曲に挑んでいた時に、ヴァイオリンの女の子が「ここは銀河鉄道999に乗ってるみたい」と言っていたのが忘れられず、ここに来る度に思い出します。全く個人的な思い出ですが。
そう、宇宙に行った事は無いけれど、宇宙や神を思うブルックナーの音楽を若い感性で感じていたのだなと思います。~(Massage「銀河鉄道999」 下野 竜也)より抜粋
解説書:下野竜也氏、舩木篤也氏
【収録内容】
アントン・ブルックナー:
交響曲第7番 ホ長調 WAB107 (ハース版)
【演奏者】
広島交響楽団
下野竜也(指揮)
【録音】
2022年5月27日 広島文化学園HBGホールにおける第421回定期演奏会よりライヴ録音
【原盤】
広島交響楽団
【制作・録音】
Executive Pruducer:
Kenji Igata (Hiroshima Symphony Orchestra) 井形健児(広島交響楽団)
Recording Engineer:
Yoshiaki Matsubara (Brain Co.,Ltd.) 松原嘉昭(ブレーン)
Cover Design:
Yuko Kai (Brain Co.,Ltd.) 甲斐優子(ブレーン)
TATSUYA SHIMONO / 下野竜也
日本の指揮者 (1968-)
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